意外と知らない!【緑の野菜を毎日食べたほうがよい理由】緑色野菜に含まれるスーパーミネラルとは?
健康のために色の濃い野菜を食べなさいとよく聞きますが、その理由はご存知でしょうか? 緑黄色野菜に豊富に含まれる色素成分のポリフェノールやカロテノイドが沢山含まれているから、等は聞いた事があるかもしれませんが、”緑色”の野菜にはある栄養素が多い事もポイントなのです。
緑の野菜にはマグネシウムたっぷり
緑の野菜の緑色を出しているのは「葉緑素」という成分です。小学校の理科で習ったあの光合成を行う部分で、別名クロロフィルと呼ばれます。葉緑素は、分子構造の中に「マグネシウム(元素記号:Mg)」を含んでいるため、実は緑の野菜を食べるとマグネシウムを摂ることができるのです。
奇跡のスーパーミネラル「マグネシウム」
身体に必要なミネラル、という言葉は聞いたことがあるかと思いますが、マグネシウムもその身体に必要なミネラルの一つです。鉄分やカルシウムといったよく聞く栄養素もミネラルで、マグネシウムも鉄やカルシウムと同じくらいとても大切な栄養素です。
体の全ての細胞に存在していて、骨にもたくさん貯蔵されており、体の細胞で行われる「300を超える代謝反応」にも使われますので体が元気に動くためには欠かせないものです。
ちょっと突っ込んでお話すると、細胞にあるミトコンドリアでTCA回路を回してエネルギーを作るためにマグネシウムは必須の栄養素なのです。神経伝達の制御をして脳のリラックスや筋肉の収縮も担っているため、人間が動いたり、いろんな気持ちを感じながら生きる上で欠かせない栄養素なのです。
緑のものは野菜だけではない
素葉緑の多い食材にマグネシウムは含まれていますので、緑の野菜だけでなく、海藻の「あおさ」や藻類の「クロレラ」にもマグネシウムは多く含まれています。
じゃあ、あおさ やクロレラからマグネシウムを摂ればいいじゃん!と思う方もいるかもしれませんが、お野菜にはマグネシウムだけでなく、食物繊維やビタミンや他のミネラルも含まれています。
食物繊維は健康的なバナナうんちの材料になってお腹の調子を良く保ってくれますし、お腹の腸内細菌の餌でもあります。加えて、先述した細胞のミトコンドリアでエネルギーを作り出すにはマグネシウムだけでなくビタミンや他のミネラルも必須なので、食物繊維や色々な栄養素が含まれる野菜を食べる事って細胞レベルで効率が良いのです。
なんだか緑色のお野菜を食べたくなってきましたね。栄養の基本は食事です。食べたもので私たちの体はできていますので、是非、緑の野菜でマグネシウムを意識してみてくださいね。
『オールガイド食品成分表2020』(実教出版)
『骨と筋肉が若返る食べ方』(青春出版社)
『栄養素の通になる』(女子栄養大学出版部)
オーソモレキュラー栄養医学研究所「栄養素の説明 ミネラル マグネシウム」
クロレラ工業株式会社「クロロフィルと食物繊維」
農業・食品産業技術総合研究機構(NARO)「クロロフィル」
マリヤ・クリニック「マグネシウム」
AUTHOR
立山貴美恵
6年の闘病経験から「分子栄養学」に出会い、分子栄養学カウンセラー・カラダリビルドコーチとして活動中。症状を薬などで対処し続ける事ではなく”不調の根本原因”を探するアプローチや、体を立て直し再構築する考え方を提供。栄養、食事、代謝、ホルモン、メンタルについて記事執筆。HP『カラダリビルド』。様々な不調に悩む方へ個人カウンセリングや栄養療法クリニックでの指導を行う。食欲コントロールダイエットインストラクターとしてもオプティマルヘルスの実現をサポート。
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