更年期に重なる〈看取り〉悲しい感情や後悔に押しつぶされそうなあなたに伝えたいこと


更年期の方に向けたサービス「よりそる」を運営する高本玲代さんが綴るコラム連載。高本さんご自身もまさに更年期世代。わかりやすい不調だけではない更年期の影響について、体験を交えてお話しいただきます。
更年期の不安定な時期に親の看取りの時期が重なる方もおられると思います。その前の介護もしかり、様々な困難が重なる時期にもなります。
私も2月2日に最愛の父がなくなりました。
父への感謝の手紙をしたため、棺に入れました。
まだ亡くなって間もないので、時に父のことを思い出しては涙することもあります。
しかし、末期がんでかなり痛みや辛さを感じていたことを見ていたので、父がその辛さから解放されたことでホッとした自分もいます。
親が亡くなった後、多くの人が「生前自分の親との接し方はこれでよかったのだろうか」「もっと出来たことはあったのではないか」と考えます。
また、介護の時点で限界までやっている方も多く、後から「もっと優しくしてあげればよかった」という方もおられるでしょう。
親が他界して悲しいのは当たり前です。「めそめそしてしまう」と嘆くこともないですし、ある意味この悲しみの時期を受け入れ、亡くなった親御さんと対話をする時期だと考えましょう。
同時に葬儀の後などは疲れがどっかり出ます。気が張っているうちはよいですが、風邪をひいたり、その後不調がずるずる続きます。
そんな時に悲しい感情に押しつぶされる方もおられるかと思います。
そんな時は、自分がダメだと思う必要はありません。ありのままを受け入れてください。ただし、一つ思い出してほしいことがあります。
それは「いつか復活できる自分」です。自分の復活力を信じてみましょう。眠れなくなる時もあります。風邪をひいてしまう時もあります。
しかし、そんな自分を受け入れ、ケアをしてあげれば何時しかは復活できる、と信じてください。そうするだけで、悲しみの中にいてもどこか安心できますし、明るい未来の方を見ることができるようになります。
あなたを信じることができるのは、他でもないあなただけなのですから。
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