【HSP(かくれ繊細さん)と更年期問題】感受性が強い人が「心の疲れ」と上手に付き合うコツとは?
いろんな人の気持ちがよく理解できるけれど、そのせいでとても疲れてしまう。大きな音や強い光が苦手。こうした感受性がとても豊かな人は、「HSP」(感じる力が強い人)と呼ばれます。人の気持ちがわかり、細かいことに気がつくというメリットがある一方、感受性の豊かさゆえに疲れてしまうことも。今回は、HSPの特性と、しんどいと感じる場合のケアについて紹介します。
感受性がとても豊かな「HSP」とは?
先日、このようなご相談をいただきました。
「人からの何気ない一言や行動から、いろいろ考えすぎてしまいます。例えば、足音や息づかい、声色などから、不機嫌なのかな、調子悪いのかななどと想像して、夕方にはぐったり疲れてしまいます。このような敏感な人をHSPと言うというと聞いたのですが、HSPに対策はあるのでしょうか?」(42歳・女性)
いろいろなことを敏感に感じることができると、たくさんメリットもありますが、自分は疲れてしまうということもありますよね。そこで今回は、更年期からのHSPに焦点を当ててお伝えします。HSPとは「Highly Sensitive Person」の略で、日本語に訳すと「感じる力が強い人」とか「とても繊細な人」となります。アメリカの心理学者、エイレン・アーロン博士が提唱したもので、約5人に1人の割合で存在するとされています。感じる力が強いというのは、人の感情についてだけではなく、光や音など、いろいろなことに対して他の人よりも敏感であるというような特性、気質です。HSPは病気ではなく、診断名として「HSP」と言われるというものではありません。
更年期は刺激に敏感になりやすい時期
人間は、年齢を重ねると刺激にとても敏感になりやすいと言われています。さらに、自分の置かれている状況によっても敏感さは変化します。例えば、更年期はホルモンバランスが大きく変化します。その影響などもあり、様々なことに対して感覚がいつもと違うと感じたり、これまでだったらどうということもない言葉であっても言われてとても傷ついてしまったり…ということが起こることがあります。環境の変化に強いと思っていたのに、環境が変わると心身に大きく影響するようになったという場合もあります。HSPは病気ではありませんが、感じ方が強ければ、時には疲れてしまうこともあります。今回は、HSPとの向き合い方のヒントをお伝えします。
AUTHOR
永田京子
株式会社ウェルネスシアター代表、ちぇぶら更年期トータルケアインストラクター 1,000名を超える女性たちの調査や医師の協力を経て “更年期対策メソッド”を研究・開発・普及。口コミで広まり、企業や医療機関など国内や海外で講演を行い述べ6万人以上が受講。2018年カナダで開催の国際更年期学会で発表。著書「女40代の体にミラクルが起こる!ちぇぶら体操(三笠書房)」、「はじめまして更年期♡(青春出版社)」。
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