一見そうは見えないけど…「隠れ栄養失調」になりやすい人の特徴|管理栄養士が解説
隠れ栄養失調という言葉を知っていますか? これは、一見すると栄養失調には見えない場合でも、実は特定の栄養素が不足していることを指す言葉です。 この記事では、見た目ではわからない隠れ栄養失調になりやすい人の特徴と、その対処方法について紹介していきます。
隠れ栄養失調の危険性
隠れ栄養失調は、一見すると栄養素が不足しているようには見えないため、長期間に渡って特定の栄養素が不足し、身体に影響を及ぼす危険性があります。
次に紹介する隠れ栄養失調になりやすい人の特徴と自身を比較してみましょう。
隠れ栄養失調になりやすい人の特徴
食事が偏っている人
隠れ栄養失調になりやすい人の特徴として、食事が偏っている人があげられます。
特に、特定の料理ばかり食べている方や野菜や果物の摂取が少ない方は要注意です。
特に、外食が多い方は同じような食品ばかりを摂取する傾向にあるため、体重や体格が標準でもビタミンやミネラルなどの栄養素が不足している可能性があります。
そういった方は、野菜や乳製品、果物などの摂取を心がけるようにしましょう。
高齢の方
高齢になると、食欲の減退や咀嚼・嚥下能力の低下、栄養素の吸収率の悪化などにより、かくれ栄養失調に陥りやすくなります。
特に、カルシウムやビタミンDの不足は、骨粗しょう症のリスクを高めるため、注意が必要です。
高齢の方は体重が落ちてきたりと目に見えてわかるような変化があることも多いですが、わかっていても食事が摂れないということも多いため、周りの方のサポートが必要です。
ダイエット中の方
ダイエット自体は悪いことではありませんが、行き過ぎた制限などを行う場合、隠れ栄養失調に陥る可能性が高いです。
特に、女性は鉄分不足による貧血に注意が必要です。
また、ダイエットに成功するとその食事を続けることが多く、長期的に栄養失調が続く危険性があります。
行き過ぎた制限によって痩せるのではなく、食事のバランスを整えたまま、運動なども組み合わせて健康的にダイエットに取り組みましょう。
肥満の方
栄養失調は痩せている方に多いイメージがありますが、実際はその半数が肥満の方や過体重の方だと言われています。
肥満の方は、食事が偏っていたり、厳しいダイエットを続けていたりと、実は隠れ栄養失調に陥っているパターンが少なくありません。
この場合、周りの方が栄養失調に気づかないというデメリットもあります。
特定の食品ばかりを食べるのではなく、バランスを整えた上で、全体の食事量を適正なものにしてあげることで、肥満の解消、隠れ栄養失調の予防が可能です。
まとめ
一見するとわからない隠れ栄養失調について紹介してきましたがいかがでしたか?
自分はもちろん、周りの方にも当てはまる方がいたかもしれません。
栄養失調=痩せではありませんので、今一度自身の食事内容を振り返って、隠れ栄養失調を予防してもらえると嬉しいです。
参照:AUTHOR
中村友也
フリーランス管理栄養士。 私立大学の管理栄養士養成課程を卒業後、新卒で高度急性病院で栄養管理、栄養指導に従事。栄養指導件数は300件以上。その後独立しフリーランスへ。 現在は管理栄養士としての知識や経験を活かし、ライターとして健康、栄養ジャンルの記事を執筆。 また、自身の体験を元にしたブログの運営やコミュニティの代表も務めている。
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