血糖値の急上昇を防ぐ!すき焼き豆腐の卵かけごはん|管理栄養士が教える、ダイエット小丼
今月はダイエットTKG(卵かけごはん)です。いつもの身近な食材で、すぐにできるおいしいダイエット朝食です。 今回の痩せるしくみは"血糖値の急上昇を防いで肥満ホルモンインスリンの追加分泌を防ぐこと"です。
今月はダイエットTKG(卵かけごはん)です。いつもの身近な食材で、すぐにできるおいしいダイエット朝食です。
今回の痩せるしくみは"血糖値の急上昇を防いで肥満ホルモンインスリンの追加分泌を防ぐこと"です。
TKG(卵かけごはん)で痩せるしくみ
ダイエット朝食の連載で最も重要に考えているのが"糖質単品の食事にならないこと"です。TKGよりも米飯だけの方が低カロリーなのでヘルシーに思えるかもしれませんが、痩せたいのであればTKGを選びましょう。 卵は不足しがちなタンパク質やビタミンD、鉄分などが豊富な食材です。ビタミンCと食物繊維以外の栄養素をすべて含むため、時間のない朝でも手軽に代謝アップに繋げられます。
さらに、米飯は単品で食べるよりもタンパク質と一緒に食べた方が血糖値の上昇も穏やかになることがわかっています。血糖値の急上昇はインスリンの過剰分泌を促し、食べたものを体脂肪として蓄えやすくなってしまうのです。
TKGに組み合わせる代謝アップ具材5選
鍋シーズンが到来しました。例えば、すき焼き。牛肉は食べ切ってしまうものの、そのほかの具は意外と残りがちです。そんな残った鍋の具材は、小鉢に入れて少し残しておいて、翌朝のTKGに合わせましょう。生卵にくぐらせて食べるすき焼きは、TKGにもピッタリです。
おすすめの具材5つについて、おいしさだけでない理由とともに紹介します。
①豆腐
低脂質・糖質で高タンパク質な豆腐はダイエットの強い味方です。豆腐は豆乳をニガリ(塩化マグネシウム)で寄せ固めて作ります。豆腐に豊富なマグネシウムは、現代人に不足しがちなミネラルです。体内で多くの代謝に関わっているため、不足すると太りやすくなってしまいます。ただし豆腐には体を冷やす作用があるので、冷えが気になる方は七味唐辛子やネギのように体を温める薬味をトッピングしてみましょう。
②ネギ
じっくり加熱したネギの優しい甘味には、血糖値を上昇させづらいオリゴ糖が豊富です。オリゴ糖は消化吸収されずに大腸まで届いて腸内細菌のエサとなります。また、ネギの甘味をしっかり引き出すことができれば、すき焼きの味付けでも砂糖の使用量を減らすことができるのです。
一方、特有の臭い成分アリシンには血行促進の効果があります。ただし、この効果は加熱した甘いネギよりもピリリと辛い生のネギをTKGにトッピングした方が得られやすいものです。全身の血流をよくしエネルギーの消費量を高めるとともに、冷えの改善にも働きます。
③白滝
腸内の老廃物を絡めとって体外に排出するグルコマンナンという食物繊維が豊富です。便秘を改善し、排出力を高めることで代謝アップにつながります。
④白菜
白菜の大部分を占める水分は潤いを与え、豊富に含まれるカリウムは余分な水分を排出します。このようにして水の巡りを良くし、むくみ改善に働くのです。また豊富なビタミンCは、その抗酸化力が基礎代謝の低下を防ぎます。
⑤春菊
独特の香りが消化を促し、全身の巡りを良くすることでストレスによる過食を防ぎます。
栄養価的にはβカロテン、ビタミンB2・C・E、カルシウム、鉄、食物繊維が豊富です。体内で必要に応じてビタミンAに変換されるβカロテン、ビタミンC・Eは相乗効果によって高い抗酸化作用を発揮し、代謝アップが期待できます。
いかがでしたか? 今回は残りがちな"すき焼きの具材"を組み合わせたTKG朝食をご紹介しました。寒い冬の鍋シーズンにぜひお試しください。
AUTHOR
石松佑梨
サッカー日本代表選手をはじめ、世界で活躍するトップアスリートたちの専属管理栄養士として従事。のべ2万人以上に提供してきた「頑張らない食トレ」を武器に、近年は企業の健康経営や地域創生も展開する。幼い頃から「おいしい」への執着心が人一倍強く、おいしく健康に食べるための「ずるい栄養学」で、誰もがおいしく食べて健康になれる社会を目指している。著書に『過去最高のコンディションが続く 最強のパーソナルカレー』(かんき出版)がある。
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