股関節や内ももの硬さが気になる人でも気持ち良く伸ばせる開脚前屈【壁を使う&立位だからやりやすい】
開脚前屈は、座位でも立位でも、体が硬いからと苦手意識を持つ人が多いかもしれませんが、壁を使って立位で行うとやりやすくなります。体に無理な負担をかけずに、少しずつ硬さを解消するやり方で、痛みではなく気持ちの良い伸びを感じてみましょう。
脚を十分に開けなくても得られる開脚前屈の効果
股関節や内ももがつらいから脚を開けない、と開脚前屈に苦手意識を持つ人は少なくありません。脚を180度に開いたり、上半身をぺターンと倒す印象が大きい開脚前屈ですが、実際にはそこまで体を動かす必要はありません。今回ご紹介する壁を使ったやり方でも、次のような効果が期待できます。
姿勢の安定
骨盤の安定性が崩れると姿勢も崩れて肩こりや腰痛を招くことがあります。開脚で股関節や内ももの柔軟性が向上すると、それらとつながっている骨盤の位置の安定にもつながり、姿勢も安定します。
冷えやむくみの解消
立位の開脚前屈では、硬くなりがちなお尻を伸ばすことができます。下半身のむくみや冷えはお尻の硬さも理由の一つなので、ストレッチは効果的です。
腰痛の防止
座り時間が長いと、腰やお尻が圧迫されて疲労感がたまったり、筋肉が硬くなって腰痛が起こりやすくなります。開脚前屈では腰まわりやお尻がストレッチされるので、こうした不快感を少しずつ解消しながら、腰痛の予防も期待できます。
骨盤まわりの血流改善
お尻や腰がストレッチされることで、骨盤まわりの血流も改善されます。骨盤内にある子宮や卵巣などの臓器の血流も促進され、ホルモンバランスにも良い影響を与えます。
壁を使った立位の開脚前屈のメリットとやり方
壁を使う&立位で行うことのメリット
・壁を手で押すので、腰から背中にかけてをきちんと伸ばしやすくなり、背中が丸くなるのを防ぐことができる
・上半身の姿勢を保ったまま、脚を開くことができる
・手で壁を押して上半身を安定させながら、足裏で床を踏めるので、内ももの筋肉をしっかりと使うことができる
座って行う開脚前屈でおこりがちな体勢の崩れを防ぎ、無理に体を倒したり、脚を大きく開かなくても体の伸びを感じることができます。
やり方
① 壁に向かって立ち、両手を腰の高さくらいのところで壁につける。指先は上に向ける。
② 両手を壁についたまま後ろに進み、上半身を倒していく。背中をまっすぐに保ったまま、胸とお腹を床の方へ向ける。
③ 脚を開けるところまで横に開く。両手でしっかりと壁を押して、お尻を後ろに押し出すようにする。頭頂を壁に向け、頭、腕、背中が一直線を保つように上半身を整える。必要に応じて、壁についた両手を上下させて位置を調節する。足の裏で床をしっかりと踏み続けて、内ももを働かせる。数回呼吸を繰り返して、開脚前屈をキープ。
④ 終わったら両足の幅を腰幅程度にして、壁の方へ進みながらゆっくりと上半身を起こしていく。
AUTHOR
吉田加代子
オーストラリア・ブリスベン在住、東京都出身。日本とオーストラリアでの会社員生活を経て、2012年よりオーストラリアでヨガ講師としての活動を開始。ハタヨガやリストラティブヨガクラスの他、音響楽器シンギング・リン®を使ったサウンドセラピーも提供。ヨガや音の効果を活かして、クライアントの心身の健康をサポートしている。
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