上白糖、グラニュー糖、三温糖って何が違う?それぞれの特徴とおすすめの使い分け|管理栄養士が解説


一般的な家庭のほとんどが使用しているであろう「砂糖」。さまざまな種類の砂糖が販売されていることをご存知でしょうか?砂糖の分類は2パターンあり、ひとつは原料面から分けるパターン。もうひとつは製法面から分けるパターンがあります。今回は、製法面から見て分けることができる「上白糖」「グラニュー糖」「三温糖」の3つの違いとどんな使い方がおすすめなのかについて解説します。
砂糖の分類
砂糖は製法面から大きく「分蜜糖」と「含蜜糖」の2つに分けられており、今回ご紹介する上白糖、グラニュー糖、三温糖はいずれも分蜜糖に分類されています。
これは、主原料であるさとうきびやてん菜の絞り汁から結晶と糖蜜を分けて、結晶の部分を取り出した砂糖のことです。さらにそこからいくつかの種類に分けられています。
上白糖

上白糖は、いわゆる「白砂糖」と呼ばれているものです。
国内で最も生産量の多い種類で、ビスコと呼ばれる糖液をかけ、しっとり感を出しているのが特徴です。
結晶の大きさは0.1~0.2mmと非常に細かくなっています。
グラニュー糖

グラニュー糖は、純度が高くサラサラとしているのが特徴です。結晶の大きさは、上白糖より少し大きめで0.2~0.7mmあります。
味はクセのない甘みであり、世界では砂糖といえばグラニュー糖という国もあります。コーヒーや紅茶によく使われる角砂糖は、グラニュー糖を固めたものです。
三温糖

三温糖は、上白糖やグラニュー糖の結晶を取り出した後の糖液をさらに煮詰めて作られる砂糖です。
加熱することで黄褐色になっており、精製前のミネラルの残った砂糖とは異なります。独特の風味とコクのある甘さが特徴です。
どうやって使い分ける?
お菓子やジャム作りで使うならグラニュー糖
お菓子を作るときは、グラニュー糖がおすすめです。
純度の高いショ糖でできているグラニュー糖は、さっぱりとした甘みのため、素材の味を邪魔しません。
また、果物の味や香りを活かしたジャムは、グラニュー糖で作ると後味がすっきりとした美味しいものに仕上げることができます。
煮物や和食で使うなら三温糖
煮物を作るときは、三温糖がおすすめです。
上白糖に比べて甘みが強く独特な風味を持った三温糖は、煮物に使うとコクが出て美味しく仕上がります。
和食でよくある甘辛い味つけの料理や、佃煮などを作るときにもぴったりです。
幅広く使いたいなら上白糖
さまざまな料理に使いたいときは、上白糖がおすすめです。
味にくせがなく、和食からお菓子、飲み物まで幅広い料理に使われています。ご家庭に1つ、どれか砂糖を置いておくなら上白糖があると便利です。
砂糖を上手に使い分けよう!
普段スーパーで並んでいる砂糖ですが、よく見てみると特徴が大きく異なることが分かりました。ご自身のライフスタイルや、使いたい料理に合わせて砂糖を選んでみるのも楽しそうですよね。
今まで1種類しか購入したことがない方は、これを機会に他の種類もチェックしてみてください。
【参考文献】
- 農林水産省:「違いを知って料理をおいしく!砂糖の種類と製造方法」、農林水産省、(閲覧日:2023年12月20日)
- 農林水産省:「砂糖のすべて~原料の生産から製品まで~」、農林水産省、(閲覧日:2023年12月20日)
- 日新製糖株式会社:「お砂糖の種類」、シュガーラボ、(閲覧日:2023年12月20日)
- 独立行政法人農畜産業振興機構:「ジャムと砂糖のはなし」、独立行政法人農畜産業振興機構、(閲覧日:2023年12月20日)
- 精糖工業会:「砂糖の主な原料と分類」、砂糖の基礎知識、(閲覧日:2023年12月20日)
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