【すぐに関係を断ち切ってしまう…】「人間関係リセット症候群」とは?特徴・改善法を精神科医が解説
精神科で外来を行い、6万人以上インスタやvoicyのフォロワーに対してHSP気質に関する発信、書籍刊行など幅広い分野で活動する精神科医しょうさんが、HSPやメンタルヘルスに関する身近なギモンを解説。生きづらいをラクにするためのヒントを連載形式で紹介します。
1 人間関係リセット症候群とは?
こんにちは精神科医しょうです。みなさんは「人間関係リセット症候群」という言葉を知っていますか?人間関係リセット症候群は、簡単に言うと衝動的に人間関係や繋がりを断ち切る行動をとってしまう」このような心理状態をさします。
例えば
・急に友達の連絡先を消してしまう
・インスタやLINEなどのSNSをブロックしてしまう
このような行動を衝動的にとってしまい、人間関係をリセットしてしまうんですね。このような人間関係リセット症候群は、「周囲の人との信頼関係が傷つきやすい」「冷静になると、後悔して自分を責めてしまう」このようなデメリットがあります。もちろん自分が合わない、どうしても苦手と感じる人間関係はスパっと切ってしまった方が良いこともあります。しかしあまりに何度も、人間関係のリセットを繰り返してしまうという人は、少しづつ改善して行く必要があるでしょう。またHSP気質を持つ人も、その特徴から人間関係に悩みやすく、負担を感じやすい傾向があります。そのため、ぜひ注意してもし心当たりがあるならば、今から紹介する改善策を試してほしいと思います。
2 人間関係リセット症候群の予防・改善策
① 白黒思考を改善する
人間関係リセット症候群を改善する方法の1つに「白黒思考を改善する」という方法があります。白黒思考とは成功か失敗、善か悪かといったような極端な思考のことです。この白黒思考が強いと、どうしても人間関係にもネガティブな影響がでてしまいます。
例えば
・あの人は一度挨拶を無視したから、私の事が苦手なんだ…!
・上司はいつも自分の事を怒るし、きっと嫌いに違いない…!
このようについ悪い人と決めつけてしまうと、人間関係に負担を感じやすいんですね。そのため、「人間は白か黒かといった2つで判断するのは難しい、もっと複雑だ」このような複雑さを受け入れる努力をする。主観だけでなく客観的な視点を持つなど、視野を広げる意識を持つ事で、白黒思考を少しづつ改善していきましょう。
② 適度な距離感を見つける
人との距離感が近すぎると、どうしても相手のいやな部分が見えすぎてしまったり、自分ばかりが我慢をしてストレスがたまり続けてしまう。このように人間関係に余計な負担が生まれてしまうことがあります。もちろん友達や家族、恋人など全員と距離をとろうと言っているのではありません。ですが自分の苦手な人や気を遣う人などは、適度な距離感をとることで余計な負担やストレスが減り、人間関係に余裕が生まれていきます。
③ 依存先を多く作る
「依存先を多く作る」という事は、なかなかイメージしづらいかもしれませんね。
・共通の趣味や好きな事が同じ人たちがいるコミュニティに入る
・インターネットを通して、気の合う仲間を探してみる
・年齢も関係なく、価値観のあった友達を探してみる
といったように、普段自分が属している職場や学校といったコミュニティ以外にも依存できる場所を多く作ってみようということです。そうすることで、1つのコミュニティの人間関係が上手くいかない時でも、別のコミュニティがあることで、ストレスを分散させる事ができます。まさに人間関係のバランスをとることができ、人間関係リセットの予防・改善につながります。
まとめ
今日は人間関係リセット症候群とその予防・改善法についてでした。明日から改善しようと思っても急にはなかなかできないものです。人間関係リセット症候群に心当たりがある人は、時間をかけて少しずつ改善していきましょう。
AUTHOR
精神科医しょう
普段は精神科医として働きながら、InstagramやvoicyにてHSP気質に関する発信も行なってます。総フォロワー7万人以上の方々に対し、「他人軸ではなく自分軸で気楽に生きられる」をテーマに発信中。 自分軸になりたい方は是非、私の発信をのぞいてみてください♪ 書籍(https://www.amazon.co.jp/dp/4046060034)
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