【体験談】海外生活で太る?意外な原因と対策4つをニュージーランド在住トレーナーが考えた

 【体験談】海外生活で太る?意外な原因と対策4つをニュージーランド在住トレーナーが考えた
mikiko
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2023-09-04

コロナ禍も終わり、海外で新生活を始める人たちの話を聞くたびに思い出すのが、私の初海外生活。オーストラリアで1年間を過ごした経験はその後の人生に大きな影響を与えました。 しかし、当時の思い出の写真を見ても、まず目が行くのは急激に太った自分の身体。このように「海外滞在中に太った」という悩みを抱える人は多く、「海外に行ったら太らないように気をつけて」と言われことがある人も多いのではないでしょうか。 海外といっても、この記事では西洋圏に限りますが、私の体験談と理由・対策方法を4つ紹介します。

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私の体験談

私は最初の半年5kg体重が増えました。

オーストラリア留学中のmikiko
オーストラリア留学中のmikiko

せっかく一生に一度の経験を積んできたのに、鏡に映る自分にがっかりして、「帰ったらなんて思われるかな」なんて不安を抱えて帰国。不安は的中し、久々に会った人に「デカすぎて後ろ姿から誰か分からんかった!」なんて言われて傷ついたものです。増えた体重は、ダイエットもせず、日本で普段の生活に戻るだけで元に戻りました。

その3年後、ニュージーランドで就職するために再び日本を出ました。大学で6年間人間の身体の仕組みについて学び、ジムのバイトでは体重管理の知識と経験をつけ、「今度は体重管理しっかりするぞ!」と思って臨んだ結果…

今度は3ヶ月で5kg増えたのです。(ペースが倍になった…)

ニュージーランド生活3年目のmikiko
ニュージーランド生活3年目のmikiko

おかしい…。何かがおかしい…。大自然の空気にカロリーが混ざっているのではないかと疑ってしまうくらい、息をしているだけで太りました。

あれから月日が経ち、今は同じ体重なのにむくみがストンと落ちています。この写真は3枚とも体重は変わらず63〜65kgでした。

海外生活7年目のmikiko
海外生活8年目のmikiko

原因はなんだったか?

ずばり、原因は食事ストレスです。

日本で生まれ育った日本人が海外の生活に触れたとき、身体はこれまで経験をしたことがない変化に直面します。このストレスは、みなさんが想像している以上に身体にダメージを与えます。その結果が、まずむくみとして表れ、長期的には脂肪の蓄積につながるのです。

体重の増加自体は悪いことではありません。日本にいて痩せすぎだった人が、西洋の文化に触れて「標準体重」を受け入れることができるようになることもあります。

問題は、自分の意志に反して増加する体重を止められないこと。制御不能な体重増加でせっかくの思い出が苦い気持ちで台無しにならないように、これから海外に滞在する予定のある人は、以下の4つのポイントに注意しましょう。

①見えないバターに注意する

バレンタインでお菓子を作ったことがある方は、レシピを見ながら「こんなに砂糖とバター入ってたんだ…」と思ったことがありませんか?お菓子のみならず、西洋の食事には日本とは比にならないほどの量のバターが入っています。

例:
・バターを織り込んだクロワッサンに、さらにバターが塗ってあるサンドイッチ
・コクを出すために山盛りのバターが入ってるスープ
・バターで練ったパイ生地の中には、バターで煮込んだシチュー

バターの名産地ニュージーランドに限った話ではありません。西洋の国々での消費量は私たちの想像を超えてきます。

一人当たりの年間バター消費量のランキングがこちら

1位 フランス 8.2kg
2位 デンマーク 6.4kg
3位 アイスランド 6.0kg
4位 チェコ 5.4kg
5位 スイス 5.2kg
6位 ニュージーランド 5.1kg
7位 オーストリア 4.9kg
8位 パキスタン 4.8kg
9位 ポーランド 4.5kg
10位 オーストラリア 4.0kg

Worldatlasによる記事(2018年) 

日本はというと、年間消費量0.6kgです。「息を吸ってるだけで」と言いつつ、気付いてないだけでバターを浴びるように食べているだけかもしれません。

②なるべくパンを避ける

オーストラリアをはじめとする西洋圏では、塩分の過剰摂取の原因の1つがパンだとされています。パンの材料は、小麦粉、水、塩、イーストの4つ。作ってみると気づきますが、結構塩が入ってる…。それにプラスして、しょっぱいものと相性が合うので、さらなる塩分摂取に繋がります。トーストに乗せるバターにも塩が入っていますね。塩分を取りすぎると、血中の塩分濃度を下げるために、身体は体内の水分量を増やそうとします。だから水分を蓄えてむくんでしまうんです。

また、小麦・グルテンが身体に合わずに、消化不良やむくみにつながってしまう体質の人もいます。グルテンアレルギーとの診断を受けなくても、こうした反応が出ることはよくあるので、自分の身体で試して確認しながら、ストレスにならない範囲でパン以外のものを選ぶように心がけましょう。

③おやつにフルーツを食べる

フルーツは、日本より安いことが多いです。日本のフルーツは高価すぎてニュースになるくらい。

小腹がすいた、口寂しい、ご飯食べたけどまだなんとなく何か食べたい、なんてときにフルーツを食べる習慣を身につけてましょう。栄養と水分と食物繊維も一緒に摂ることができる格安食材フルーツ。海外滞在中の心強い味方です。

④日本食を自炊する

先祖代々日本で暮らし、日本で育った食べ物を主に食べてきている私たちの身体は、ミトコンドリアレベルで祖国の土地を覚えています。これは数ヶ月や数年で慣れるものではなく、何年も、何十年もかけて適応していくこと。

日本と他国では、土に含まれる栄養素が異なります。そのため、同じじゃがいもでも、日本で採れたものとイギリスで採れたものでは含まれる栄養は異なります。身体はその大きな変化に適応しなければいけません。

その適応を緩やかにするためにも、日本食をベースとした食事を混ぜることで身体への負担を減らしましょう。すべて日本産の食品で揃える必要はありませんが、豆腐、納豆、米、蕎麦、味噌、醤油などをアジアンスーパーで揃えて「日本にいた時によく食べていたもの」を作ってみてもいいかもしれませんね。

「せっかく海外にいるのに日本食?」と思うかもしれませんが、変に意識して日本食を避ける必要はありません。短期的な滞在であれば、その地ならではの経験や思い出作りもあると思うので、ずっと日本食で自炊は現実的ではないかもしれませんね。修学旅行に宿題持って行くような感じで、せっかくの経験なのにもったいないことをしている気も…!

長期の人は、ホストファミリーにご飯作って貰ってるとか、家族と別の食事はできないとか事情があると思うので、周囲の人との関係が壊れるような強引なやり方を選ばないようにしましょう。

健康のために心や人間関係を犠牲にしては本末転倒なので、できる範囲でやるのが一番です。

まとめ

私の場合、移住してから「身体が新天地に順応してきたなぁ」と実感し始めたのは4年ほどたってからでした。今でも日本に帰ると、食べ飲みし放題したのに出る頃には2kg減っていたりします。身体は祖国を覚えている。

海外で生活で心と身体が直面する変化やストレスを認識し、変化をスローダウンすることで「心にも身体にも優しい適応」をこころがけましょうね。

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パーソナルトレーナー|自身の失敗経験を元に個人差や体質を重視した『mikiko式フィットネス論』を提唱|身体と人生観が変わるフィットネス哲学で、一生ブレないための視野と学びを発信しています|流行を根拠と本質で斬る人| 筑波大学健康増進学修士|NZベストトレーナー入賞



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