焦げ付かない、甘みが増す…メリットだらけの「玉ねぎの冷凍保存」管理栄養士が冷凍時のポイントを解説
和洋中どんな料理にも幅広く使える玉ねぎ。日常で最も使う野菜の一つではないでしょうか。玉ねぎは日持ちするので、常温保存をしている家庭が多いと思いますが、実は冷凍保存が便利なことをご存知ですか?今回はそのメリットと方法をご紹介します。
冷凍保存をするメリットとは?
玉ねぎを冷凍保存するのは、保存期間が延びる以外に、以下のメリットがあります。
①時間・手間をカット
冷凍をすると玉ねぎの細胞壁が壊れて、中の水分が出やすくなります。そのため、炒め玉ねぎを作る際の大幅な時短に。また、玉ねぎを炒める時に塩を振ることで水分を出し、炒め時間を短縮する場合も多いと思いますが、冷凍玉ねぎを使えばその必要がない為、塩分をカットすることができます。
玉ねぎの皮を剥いて、切って、包丁やまな板を洗って、という手間がないので、料理を作るハードルがぐんと下がりますよ。
②甘味が増して、おいしさUP
玉ねぎは生の状態だと甘味をあまり感じませんが、それは玉ねぎの中の水分が多いから。加熱して玉ねぎの水分が抜けることで、糖分が凝縮し、甘さを感じやすくなります。冷凍玉ねぎは簡単に水分が抜けるので、甘さが凝縮しやすく、玉ねぎ特有の辛味も感じにくくなります。
③焦げ付きにくい
玉ねぎを炒める際、焦げ付いてしまうことありませんか?冷凍玉ねぎを凍ったまま調理すると、解凍しながら調理をすることになる為、焦げ付かずに上手に炒めることができます。
冷凍保存の方法とは?
ではどのように冷凍すればいいでしょうか?
①料理の目的に合わせて切る。
作る料理に合わせて、玉ねぎをカットしましょう。具体的には以下の3種類を作っておくと便利ですよ。
くし形切り・・・カレーや肉じゃが、野菜炒めなど
薄切り・・・スープ、牛丼など
みじん切り・・・ハンバーグ、ミートソース、ドライカレーなど
②ジップ付きの袋に入れて、空気を抜いて平らにし、冷凍する。
この時、厚みがある状態で冷凍すると、塊になりやすく、調理をする際にほぐれるのに時間がかかります。薄く平らにして空気をしっかり抜くのがポイント。
玉ねぎは料理に使う機会が多いので、時間がある時に冷凍玉ねぎを仕込んでおくと、料理のハードルがぐんと下がります。仕事や育児など、忙しくて料理の時間がまとまって取れない方には特におすすめ。ぜひ試してみてくださいね。
<参考元>
『もっとおいしく、ながーく安心 食品の保存テク』徳江千代子監修(朝日新聞出版)
『ひと目でわかる!食品保存辞典』島本美由紀著(講談社)
AUTHOR
和田 梓
管理栄養士。これまでヘルスケアIT企業にて、ダイエット・糖尿病・IBD・CKDなど、幅広い悩みに向けたレシピ開発を100件以上行う。その他、記事執筆、WEBページの企画・編集、保健指導などに従事。ハーブやスパイスを使った創作家庭料理が得意。
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