あなたは好き?嫌い?独特な「納豆のニオイ」の正体とは|管理栄養士が解説

 あなたは好き?嫌い?独特な「納豆のニオイ」の正体とは|管理栄養士が解説
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子供の頃初めて納豆のニオイを体感した時に感じたことは、「独特なニオイ」「不思議なニオイ」という印象を持った方も多いかと思います。今回は納豆がもっている独特のニオイについて管理栄養士が詳しく解説します。

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納豆独特のニオイは、納豆をつくる時に使用する納豆菌によって発酵過程で作られます。
納豆に原材料の大豆の中にはタンパク質が含まれており、納豆菌がタンパク質を分解し発酵が進むことで納豆臭がしてきます。主に納豆のニオイはアンモニア臭です。

そのため少々ニオイが苦手という方もいますが、納豆好きにはこの香りがたまらないという方も多いですね。その他大豆を菌で発酵させたものでは「味噌」などがありますが、菌の種類が違うため香も違います。

納豆のニオイは発酵時間が長いと変化する?

納豆は発酵する時間がニオイと関係があると言われています。
旨味は発酵時間が長くなるとおいしさも増しますが、納豆のニオイも同様に発酵の時間の経過が長いとニオイが強くなります。ご自宅で保存している間も納豆菌によりタンパク質が分解されてニオイも強くなるのです。

納豆
発酵の時間の経過が長いとニオイも強くなる。
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納豆のニオイを強くさせない対処方は?

納豆のニオイが強くなってしまうのはちょっと困る、という方もいますね。ニオイを強くしないための対処法を2つお伝えします。

1つ目は「温度管理」です。
納豆はお店で販売されている状態でも菌は生きていて発酵しています。
しっかり10℃以下の保存の時、納豆菌は活発ではありません。ですが10℃以上になると納豆菌は活発になり発酵もより早く進んでしまい、ニオイも強くなってしまいます。
そのため購入後、納豆は早めに冷蔵庫にいれましょう。お店からお家まで時間がかかり温度が上がってしまう方は保冷バックなどの活用もおすすめです。

2つ目は「早めに食べる」ことです。
納豆菌はパックの中で10℃以下でもゆっくり発酵は進んでいます。
すこしでも納豆のニオイを抑えたいという時は賞味期限ギリギリではなく早めを意識して食べるとニオイの強い状態を避けることができます。

発酵が進んでいるのは見た目でわかる?

納豆は発酵がどんどん進んでいくと、納豆全体がうっすら白くなり、白いつぶつぶした状態のチロシンというアミノ酸の結晶が出るなどした時は発酵が進んでいる可能性があります。うっすらと白く納豆を覆っているものは菌膜であり、白いつぶつぶはアミノ酸ですので食べる事はできます。

まとめ

納豆は時間がたつとニオイ成分も多くはなりますが、一方で旨味成分も多くなっています。
ニオイが気にならないという方はお好みで納豆を食べるタイミングを楽しんでも良さそうです。納豆は菌が生きている状態のため一定の味やニオイではなく、毎日の変化も楽しめる食品ですね。

参考:
ミツカンHP
国立研究開発法人 納豆発酵過程での香気成分の変動
 

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AUTHOR

竹内寿美恵

竹内寿美恵

保育園栄養士、スポーツ栄養士、国立病院にて臨床栄養を経験。さまざまな経験を積む中で、ストレスの軽減をし、心身共に幸せな生き方をしたいと心に決める。 そのために『食×栄養×ヨガ』を組み合わせたホリスティックな知識をより深く学ぼうとインドネシア、バリ島にてベジタリアン、ヴィーガン、ローフード、ヨガ栄養学の留学をする。 現在は栄養カウンセリング、ヨガインストラクターなどフリーランスの管理栄養士として活動。



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