納豆に何かけて食べる?管理栄養士のおすすめは「オリーブオイル」その理由は
納豆には、付属のタレをかけて食べることが多いでしょう。しかしタレの代わりにオリーブオイルをかけることで、体へのさまざまな効果が期待できる食べ物に変わります。この記事では、納豆にオリーブオイルをかけて食べることで得られる、3つの健康効果を解説します。
納豆にオリーブオイルをかけて血液をさらさらに
日本の発酵食品の代表といえる納豆と、ヨーロッパの調味料であるオリーブオイル。なかなか出会うことのない食品同士のようですが、このふたつを組み合わせると、さまざまな健康効果が期待できます。
健康効果のひとつは、血液をさらさらにする効果です。血液中の中性脂肪やコレステロールが増加すると、血液がドロドロの状態になります。ドロドロの血液は動脈硬化のリスクを増加させ、血栓によって血管が詰まりやすくなり、心筋梗塞や脳梗塞になる危険性を高めてしまうのです。
納豆には、納豆菌が作り出す酵素、ナットウキナーゼが含まれています。ナットウキナーゼには血栓を溶かしやすくする作用があるため、血管の詰まりを防いで疾病を予防する効果が期待できるでしょう。またオリーブオイルに豊富なオレイン酸は脂質の一種ですが、血液中の悪玉コレステロールの増加をおさえる効果があることがわかっています。
オリーブオイルなどの植物油に含まれるビタミンEには、毛細血管を広げる作用があります。血管が広がることで、血液の流れが改善される効果が見込めるでしょう。さらにビタミンEが持つ、強い抗酸化作用による悪玉コレステロールの酸化抑制は、動脈硬化の予防につながります。
このように納豆とオリーブオイルの組み合わせは、血流を改善させたり、コレステロールの増加や酸化をおさえたりすることで、血液をさらさらにする効果が期待できるのです。
便秘解消や骨の強化も
納豆とオリーブオイルは、便秘解消にも役立つでしょう。納豆に豊富な食物繊維は、腸の中で水分を吸収して膨らみ、腸を刺激して排便を促します。またオリーブオイルのオレイン酸には腸を活発にする作用があるため、便秘症状の改善が期待できます。オリーブオイルの油分で便がコーティングされ、便の動きがスムーズになる効果も見込めるでしょう。
納豆とオリーブオイルの組み合わせは、骨の強化にもおすすめです。納豆にはビタミンKが豊富に含まれており、その量は食品の中でも群を抜いています。ビタミンKの役割は、カルシウムが骨に取り込まれるのを助けて、骨の形成をサポートすることです。ビタミンKは脂質と相性がよく、一緒に摂取することで吸収率が高まるため、納豆とオリーブオイルは骨を丈夫にする組み合わせといえます。
納豆にオリーブオイルをかけて食べてみよう
食べ方は、納豆1パックをよく混ぜてから、オリーブオイル小さじ1をかけるだけ、と簡単です。味付けは、納豆に付属のタレをかけてもかまいませんが、塩と粗びき黒こしょうでイタリアンにアレンジしてもよいでしょう。
栄養価が高い納豆は、それだけで食べても健康によい影響をもたらしてくれる食品です。しかし納豆にオリーブオイルをかけて食べると、血液をさらさらにして疾病を防ぐ効果や便秘解消効果、骨を強くする効果が期待できます。納豆の食べ方のひとつとして、試してみてはいかがでしょうか。
AUTHOR
いしもとめぐみ
管理栄養士。国立大学文学部を卒業後、一般企業勤務を経て栄養士専門学校に入学し、栄養士資格を取得。病院給食、食品メーカーの品質管理、保育園栄養士を経験して2022年に独立。食が楽しくなるレシピを発信するほか、栄養・健康分野の記事執筆を中心に活動中。
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