50歳以降で発症する?帯状疱疹になりやすい人って?意外と知らない「帯状疱疹」について医師が解説

 50歳以降で発症する?帯状疱疹になりやすい人って?意外と知らない「帯状疱疹」について医師が解説
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甲斐沼 孟
甲斐沼 孟
2023-02-15

知っているようで意外と知らない「帯状疱疹」について、医師がわかりやすく解説します。

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帯状疱疹とはどのような病気か

帯状疱疹という病気は、水痘(すいとう)帯状疱疹ウイルスを原因として発症する病気のことを意味します。

帯状疱疹という病気は、水ぼうそうと同じウイルスが原因で引き起こされて、体内に潜伏していたウイルスが再活性化することで発症するとされています。

帯状疱疹になると、発症の初めの段階では皮膚がぴりぴりするような痛みを自覚して、時間が経つと帯状に赤みや水疱形成などの典型的な皮膚症状が出現します。

帯状疱疹は水痘-帯状疱疹ウイルス(英語表記:varicella-zoster virus,略名:VZV)の再活性化によって生じて、帯状疱疹にともなう神経合併症としては帯状疱疹後神経痛が多いと指摘されています。

帯状疱疹になりやすい人とは

帯状疱疹の好発年齢は中高年齢層であると言われており、日常的に過大なストレスや加齢による水痘ウイルスに対する免疫力の低下を契機として、免疫機能の低下などに伴って体内に潜んでいたウイルスが再活性化することによって帯状疱疹を発症します。

帯状疱疹の発症には、加齢や疲労、ストレスなどによって免疫力が低下することと深く関係しています。

帯状疱疹という病気は水疱瘡の原因ウイルスである水痘帯状疱疹ウイルスに感染して罹患する疾患を指していて、子供の頃に初めてこのウイルスによって感染した水疱瘡が治癒した後にウイルスは後根神経節と呼ばれる部位に隠れ住んで、年単位に渡って潜んでいます。

日々感じるストレスや強度の疲れなどがきっかけとなって、ウイルスに対する免疫力が低下してしまうと、この水痘帯状疱疹ウイルスが再活性化することによって帯状疱疹を引き起こすことに繋がるのです。

帯状疱疹は、50歳以降で発症することが多いとされていますが、若年者であってもひどいレベルの疲れが蓄積すると免疫力が相対的に低下して帯状疱疹を発症することもあります。

また、エイズ(後天性免疫不全症候群)や悪性腫瘍などに関連して水痘帯状疱疹ウイルスを含む病原体全般に対する免疫力が低下すると帯状疱疹を発症しやすくなると考えられます。

帯状疱疹の治療予防策は?

帯状疱疹は水ぼうそうを引き起こすウイルスが宿主の免疫力低下に伴って再活性化することで引き起こされる症状を呈することが知られており、体の片側に帯状に現れる疼痛や集簇する皮疹などが特徴的とされていて、抗ウイルス薬の投与が重要なポイントとなります。

帯状疱疹

帯状疱疹に万が一罹患した場合には、原因となる水痘帯状疱疹ウイルスに特化したアシクロビルやバラシクロビルなどの抗ウイルス薬を投与する治療方法が挙げられます。

またそれらの抗ウイルス薬にくわえて、帯状疱疹は強い痛みを伴うことが多く、一般的な鎮痛剤では対処できない場合には、麻薬や脊髄神経ブロックなどを組み合わせた治療内容が必要とされるケースもありますし、さらに重症化して入院治療が必要になる人もいます。

まとめ

これまで、帯状疱疹とはどのような病気か、帯状疱疹になりやすい人の特徴や治療予防策などを中心に解説してきました。

帯状疱疹という病気は水疱瘡の原因ウイルスである水痘帯状疱疹ウイルスに感染して罹患する疾患です。

普段から感じるストレスや強度の疲れなどが契機となって、ウイルスに対する免疫学的な抵抗力が低下してしまうと、この水痘帯状疱疹ウイルスが再活性化することによって帯状疱疹を発症します。

帯状疱疹は、50歳以降で発症することが多いとされています。

帯状疱疹を認めた場合には、抗ウイルス薬を早期投与することで症状改善が見込めますので、皮膚に水疱形成がある際を含めて速やかに皮膚科など専門医療機関を受診しましょう。

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甲斐沼 孟

甲斐沼 孟

大阪市立大学(現:大阪公立大学)医学部を卒業後、大阪急性期総合医療センターや大阪労災病院、国立病院機構大阪医療センターなどで消化器外科医・心臓血管外科医として修練を積み、その後国家公務員共済組合連合会大手前病院救急科医長として地域医療に尽力。2023年4月より上場企業 産業医として勤務。これまでに数々の医学論文執筆や医療記事監修など多角的な視点で医療活動を積極的に実践している。



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