「サイズが合っていないレギンス」を履くことのデメリットとは?ヨガ講師が教える「見極めポイント」
「何だか動きにくい」「集中力が途切れてしまう」ヨガの最中に感じるその違和感…。もしかしたら、履いている“レギンス”のサイズと関係があるかもしれません。今回は、サイズが合っていないレギンスを履くことでのデメリットについて。そして、これまでに100本以上のレギンスを履いてきた筆者が、サイズ感を見極めるためにポイントにしていることをお話していきたいと思います。
ヨガをするときに履く“レギンス”。
レギンスは、下半身にピタッとフィットするため、足を使う動きの妨げになりにくく、さらには筋肉のサポートをしてくれたりと、運動時の機能性・快適さをグッと高めてくれます。また、足やお尻のラインをシュッと引き締めて見せてくれたり、カラー・デザインの豊富さからウェアのコーディネートを楽しませてくれたりもするでしょう。
ですが、その機能性やファッション性というのは、“サイズが合っている”からこそ発揮されるものでもあります。
反対に、サイズが合っていないレギンスを履いていると、違和感・ストレスを感じたりするほか、いくつかのデメリットを生じさせることもあるので気をつけたいところです。とはいっても、「レギンスは、ピタッとしていればとりあえずOKでしょう?」「どんなところをチェックしたら、サイズが合っているかどうかがわかるの?」など、疑問に思う方も少なくないかもしれません。
今回のテーマは、サイズが合っていないレギンスを履くことでのデメリットについて。これまでに、100本以上のレギンスを履いてレッスンをしてきた筆者が、サイズ感を見極めるためのポイントにしていることと合わせてお話していきたいと思います。
サイズが合っていないレギンスを履くことでのデメリット&見極めポイント
レギンスは、ゆとりのあるボトムスとは違って、フィット感と着圧感があるのが特徴。それゆえに、サイズが合っていないことで、次のようなデメリットが生じるケースもあるのです。
サイズが小さいレギンスを履いていると…
1.前屈をしにくくなる
前屈をするときというのは、太ももの裏側の筋肉・ハムストリングやお尻の筋肉の柔軟性が必要になってきます。そして、その柔軟性があるのにも関わらず、前屈を深めにくいというときは、小さいサイズのレギンス、もしくは生地に伸縮性のないレギンスを履いていることも原因の一つとして挙げることができるでしょう。
また、股関節を屈曲させるのに働く腸腰筋(ちょうようきん/腰から太もものつけ根に位置する筋肉)も、前屈との関りが大きく、ハイウエストで締めつけの強いレギンスを履いている場合は、この部分が押さえつけられて動きの妨げになっていることも考えられます。
2.開脚をしにくくなる
立位・ひざ立ち・座位の姿勢で、足を前後または左右に開く開脚のアーサナ(ヨガのポーズ)をするとき。「幅が狭まってしまう…」というのも、レギンスのサイズ感との関係が大。
下半身を広く伸ばす、大きく動かすようなときに、生地による制限が加わる感覚があったり、レギンスを脱いだあと、足にくっきりとした縫い目の跡がついていたりする場合は、その着圧の強さゆえに血流を滞らせたりすることも考えられるので、サイズの見直しが必要です。
<見極めポイント>
・ウエスト部分に、手のひらを入れる余裕があること
・ウエストのゴムの上に、お肉が乗っていないこと
・お尻の生地の色・柄が引き伸ばされて薄くなっていないこと
・着用時、下半身全体的にシワ・たるみがないほどに、生地が強く引き伸ばされていないこと
・食い込みを頻繁に直さなくてはならないような、不快感がないこと
レギンスを履いたとき、軽い屈伸や開脚をしてみて動きにくさを感じるようであれば、サイズアップを検討してみるといいでしょう。
サイズが大きいレギンスを履いていると…
1.隙間ができる・ズレることで集中力が途切れる
サイズが大きいレギンスの特徴として、座ったときに腰の部分にパカッと隙間ができることが挙げられます。それと、股の部分がずり落ちて、下がってしまうことや、ポーズの際に引っかかりが気になることもあるでしょう。このような隙間やズレが気になると、直すたびに集中力が途切れたり、無意識のうちに動きに制限をかけてしまったりすることもあるため、期待するような運動効果を得にくくなるというデメリットが生じます。
2.アライメントの確認がしにくくなる
アライメントとは、アーサナにおける体の各部位のポジションのこと。安全でかつ、効果的にアーサナをおこなうためには、正確なアライメントであることが重要になってきます。特に、強度が高いアーサナをするようなとき。サイズが大きいレギンスを履いていると、太ももやひざの向きなどの細かなアライメントを確認するのが難しくなるので、ボディラインに沿ったレギンスを履くことをおすすめします。
<見極めポイント>
・ウエスト部分にこぶしがスポッと入るのは、緩すぎの目安
・動きによって、足の内側にある生地の縫い目が前後にずれたり、ねじれたりしないこと
・お尻や太もも、ひざ上にたるみが多くないこと
・8分丈や10分丈といった“丈感”が、本来の位置よりも大幅にズレていないこと
サイズが小さいレギンスと比べると、締めつけによる動きにくさや不快感は少ないものの、安心して体を動かしにくくなるでしょう。サイズは、小さすぎも、大きすぎも再検討が必要です。
皆さんが、普段履いているレギンスのサイズ感はいかがですか?
手持ちのレギンスのサイズの確認と、新たに購入するときの参考にしてみてくださいね。
AUTHOR
高木沙織
ヨガインストラクター。「美」と「健康」には密接な関係があることから、インナービューティー・アウタービューティーの両方からアプローチ。ヨガインストラクターとしては、骨盤ヨガや産前産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、体幹トレーニングに特化したクラスなどボディメイクをサポートし、野菜や果物、雑穀に関する資格も複数所有。“スーパーフード”においては難関のスーパーフードエキスパートの資格を持つ。ボディメイクや食に関する記事執筆・イベントをおこない、多角的なサポートを得意とする。2018~2019年にはヨガの2大イベントである『yoga fest』『YOGA JAPAN』でのクラスも担当。
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