未来の長寿社会をどう生きるか?FIRE時代のウェルビーイングな生き方を考える

 未来の長寿社会をどう生きるか?FIRE時代のウェルビーイングな生き方を考える
Getty Images
広告

FIRE後をどう生きるか

「余生」とは活動期を過ぎた後の人生を意味しますが、労働から解放されてどう生きるのか?高齢者となったとき進化したテクノロジーはどういう価値があるのかを、海外の事例を交えてご紹介します。

中国の公園ダンス文化

中国では約10年前から公園などの広場で中高年がダンスをするムーブメントが発生しました。騒音問題などで規制されることもありましたが、ブームは留まることなく続いています。

健康維持だけではなく、中国の退職年齢が早いこと(男性60歳、女性幹部55歳、女性従業員50歳)で元気が有り余った人が多いこともブームの理由としてあげられます。
また、都市化による核家族化や地域社会とのつながりが希薄になる中で、このムーブメントによって人々のつながりが発生し中国各地の文化として定着しました。


 

高齢者と若者をケアでマッチング

マッチングサービスも若者と高齢者を「ケア」でマッチさせるサービスも登場しています。
アメリカのすべての州で活用されているPapaでは、高齢者を病院に送迎したり、家事や技術的なサポート、話し相手など様々な機能があります。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

Papa(@join_papa)がシェアした投稿

 

まるでドラえもん?ケアするロボット

介護を人間の代わりに行うのではなく、コミュニケーションに特化したロボットも作られています。
MARIOプロジェクト」は、ヨーロッパで研究中のプロジェクトで、認知症と関連する孤独や孤立をケアするロボットとして開発されています。

 

没入空間でのケア

スペインで障がいのある人や高齢者に向けた医療と娯楽をつなぐシステムが開発されています。感覚経路を刺激し認知症や加齢に伴う認知機能低下のある人に効果がある没入空間の開発が進んでいます。

 

将来の不確実性を受け入れていくこと

「不安」を構成するものは健康、将来の生活費、老後など様々ですが、おおまかにいうと不確実な将来への不安ともいえます。
また幸せへの阻害要素に「将来の不安」があるという調査結果も出ています。

心身と社会的な健康を意味するウェルビーイングを考えるとき、長くなる余生の過ごし方として「FIRE」は重要な選択肢の一つになってきそうです。
これまでご紹介したようにテクノロジーによって、高齢化社会に新たな選択肢や助けになるものが現れています。
人類初の長寿社会で労働という「生産活動」から降りても自己実現と社会との関わりが可能か、前向きに考えていくことが重要な時代がきたともいえます。

長くなっていく人生を退屈にせず豊かなものにするには、不確実な中でも平穏を保つ日々の努力と健康維持、そして何よりも未来に希望を持つことが大事ではないでしょうか。

広告
  • 2
  • /
  • 2

AUTHOR

中間じゅん

中間じゅん

イベントプロデュースや映像制作を経て、ITベンチャーに。新規事業のコンセプト策定から担当。テクノロジーとクリエイティブをかけ合わせた多様なプロジェクトの設計に参画。社会課題やジェンダーの執筆活動を行う。



RELATED関連記事

Galleryこの記事の画像/動画一覧

未来の長寿社会をどう生きるか?FIRE時代のウェルビーイングな生き方を考える
未来の長寿社会をどう生きるか?FIRE時代のウェルビーイングな生き方を考える
未来の長寿社会をどう生きるか?FIRE時代のウェルビーイングな生き方を考える