「"最後の一口"をやめられない」食べ過ぎて後悔する人に試して欲しい4つの対処法

 「"最後の一口"をやめられない」食べ過ぎて後悔する人に試して欲しい4つの対処法
Adobe Stock
石上友梨
石上友梨
2022-02-24

「あと1個だけ食べたらおしまい」「これで満足できるはず」と考えて、最後の一口をやめられないことはありませんか?チョコレートを1個だけと思いつつ、気づいたら5個食べてしまうことや、満腹感を感じていても、頭の中で「もっと食べたい」と考えていませんか?コントロールできない自分に対して、「ダメな人間だ」と責めてしまい、罪悪感や失望をしていませんか?そのような悩みを抱える人は、今回の記事を参考にしてください。

広告

食べ過ぎてしまった後には、強い後悔が襲う

Aさんはついつい食べ過ぎてしまうことが悩みです。帰宅後に甘いものやジャンクフードをドカ食いしてしまいます。最近は仕事の対人関係を負担に感じ、そのストレスもあるのか、疲れている時ほど、甘いものや味の濃いものが食べたくなるのです。ポテトチップスも「少しだけ」と思いながら開封しても、スマホを見ながら食べているうちに、いつの間にかすべて食べ終えています。それでも物足りずに「もう少し何か食べたい」と思ってしまいます。ランチは気を使って量を減らしているのに、夜のドカ食いで体重は増える一方。鏡の前で自分の体型を見ると「今日も食べ過ぎてしまった」「本当にダメだ」とため息が出て、強い後悔を感じる毎日です。

食べ過ぎてしまうのは、"あなたがダメだから"じゃない

このように食べ物のコントロールはとても大変です。特に砂糖、脂肪、塩分が多い食べ物はコントロールできないと感じるのではないでしょうか。砂糖、脂肪、塩分がたくさん含まれている食べ物は嗜好性が高く、脳の神経系が刺激されます。私たちの感覚の中でも、味覚は快楽に関する脳の神経に最も直接的に関わっています。そのため、味覚は強い感情を引き起こしやすく「食べる」ことで不安やつらい気持ちを切り替えやすくなるのです。

そして、食行動は習慣化しやすいものです。例えば、夕食後のデザートをしばらく続けていると、締めのデザートがないと物足りなくなってしまうと思います。習慣化してしまうと満腹感を感じていても満腹を意識せずに自動的に食べてしまうかもしれません。一度習慣化したものは、二度と変えられない訳ではありません。習慣化されていたり、欲求が強くてコントロールできなくなったりしている場合は、意識的に対処方法を考える必要があります。

パターンに気付く

気づく
パターンに気付く
photo by Adobe Stock

食べ過ぎてしまう行動を変えるためには、行動が起こる前の「考え」や「気持ち」に気づくこと、食べた後に起こるパターンを認識することが大切です。例えば、「食べ過ぎる前は仕事のことを考えてイライラしていた」「甘いものを食べ過ぎてしまった後は後悔をした」などです。自分のあるあるパターンを認識し、リアルタイムで「いつものパターンだ」と気づけるようになることで、意識的に変えていくことができるのです。

身体の感覚に基づいて違う行動を取る

食べる
身体の感覚に基づいて違う行動を取る
photo by Adobe Stock

「いつものパターン」に気づくことができたら、身体の内側に注意を向けましょう。胃腸の感覚を観察して、「満腹感」を確かめます。身体の感覚に基づいて、満腹な時はきっぱりとやめましょう。しかし、それがなかなか難しいことは分かっています。そのため、どうしても何か食べたい時は、代わりにヘルシーなデザートにする、少ない量だけを用意するなど、いつもと「少し」違う行動から始めてみましょう。

マインドフルに食べる

食べる
マインドフルに食べる
photo by Adobe Stock

食べ物を食べる時は、ながら食べをやめて、食べる行為に集中します。ながら食べとは、何かをしながら食べものを食べることです。例えば、「スマホを見ながら」などです。食べる時は、食べ物の味わいだけではなく、香りや食感、喉越し、噛んだ時の音、色彩や濃淡など、五感をフルに働かせて味わいましょう。そうすることで、食べることへの満足感を感じ、満腹感も感じやすくなります。

感情をケアする

食べる
感情をケアする
photo by Adobe Stock

不快な感情から目をそらすために、不快な感情を紛らわせるために食べているのだとしたら、食べ過ぎることのきっかけになっている感情をケアしましょう。不安が強いのなら、安心させるために何ができるのでしょうか。イライラが強いのなら、ストレスを発散させるために、代わりに何ができるのでしょうか。そもそもそのストレスを感じている状況を変えることはできるのでしょうか。対人関係や職場環境を見直すなど、慢性的なストレスを減らすことで、「食べずにはいられない」習慣を変えていけるかもしれません。

今回は「食べ過ぎる」ことへの対処法をご紹介しました。もし自分1人で対処できずに悩んでいたら、誰かに相談してみることも一つの方法です。1人で抱え込まずに友人や家族、専門家などに相談してみてください。
広告

AUTHOR

石上友梨

石上友梨

大学・大学院と心理学を学び、心理職公務員として経験を積む中で、身体にもアプローチする方法を取り入れたいと思い、ヨガや瞑想を学ぶため留学。帰国後は、医療機関、教育機関等で発達障害や愛着障害の方を中心に認知行動療法やスキーマ療法等のカウンセリングを行いながら、マインドフルネスやヨガクラスの主催、ライターとして活動している。著書に『仕事・人間関係がラクになる「生きづらさの根っこ」の癒し方: セルフ・コンパッション42のワーク』(大和出版)がある。



RELATED関連記事

Galleryこの記事の画像/動画一覧

気づく
食べる
食べる
食べる