大丈夫ではないのに「大丈夫」と言っていませんか?つい「大丈夫」と答えがちな人に勧めたい5つの方法

 大丈夫ではないのに「大丈夫」と言っていませんか?つい「大丈夫」と答えがちな人に勧めたい5つの方法
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石上友梨
石上友梨
2022-01-18

「大丈夫」という言葉は不思議なものです。大丈夫な状態の時だけではなく、少し無理をしている時、本当は大丈夫ではない時にも「大丈夫」という言葉が使われます。あなたが、本当に大丈夫な時だけに、「大丈夫」を使っているのならよいですが、もしそうではないとしたら、あなたの心にどのような影響があるのか考えてみましょう。

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「大丈夫!」と答えているうちにどんどん苦しくなってしまったAさん

Aさんは、真面目で責任感が強いタイプです。人に頼らずに自分でやり遂げたい気持ちが強く、仕事では残業や仕事の持ち帰りをしていました。その働きぶりを見た上司から、今までよりも大きな仕事を任され、「期待しているよ」と声をかけられました。Aさんはより一層仕事に打ち込むうちに、プレッシャーからか不眠になり、不安や焦りが強くなっていきました。本当は誰かに頼りたい、相談したいと感じましたが、「プロジェクトはどう?」「何か手伝おうか?」「残業が増えているけれど大丈夫?」という上司や同僚からの声に、いつもの癖で「大丈夫!」と答えてしまいました。Aさんは悩みを一人で抱えて、どんどんと苦しくなってしまいました。

あなたは、どのような時に「大丈夫」を使いますか?

周りの人に心配をかけないために、弱い姿を隠すために、自分自身を励ますために、いろいろな場面で「大丈夫」を使ってきたことでしょう。

見た目は大丈夫そうに見えても、心の中はボロボロなことがあります。大丈夫ではないのに、心に蓋をして大丈夫なふりをすることは、孤独感や心身の不調、つらい感情につながります。耐えれば、耐えるほど、つらい感情は大きくなります。そして、我慢すればするほど、些細なことにイライラしやすくなります。

もし大丈夫ばかり言ってしまい、本当は苦しいことに気づいたのなら、以下を試してください。

1.  ゆっくりと休息すること

まずはゆっくりと休むことが必要です。つらい時は、身体だけではなく、脳も疲れています。脳の疲労が回復するためには、十分な睡眠が必要です。たくさん寝て、おいしいものを食べて、身体も脳もゆっくりと休めましょう。

2.  いつもと違うところに行く

目の前の問題やストレスから離れることが大切です。できれば、旅行など場所を変えることで、客観的になれ、気持ちを切り替えることができるでしょう。しかし、現在はコロナ禍ではなかなか難しいと思います。感染対策をおこないながら、近場でもよいので、知らない町や店など、いつもと違う場所に行き、ゆったりとした時間を過ごしてみましょう。

3.  昔の自分が好きだったことを思い出す

子どもの頃、年齢が若かった頃、あなたはどのようなものが好きだったか思い出してみましょう。子どもの頃は、駄菓子が好きだった、アニメが好きだった。以前はロックミュージックが好きだった、カラオケが好きだったなど、振り返りましょう。そして、その中から今のあなたが試せるものを探してみます。子どもの頃の気持ちで取り組むことで、懐かしさとともに、あたたかい気持ちがよみがえってくるかもしれません。

4.  誰かに相談する

少しの気持ちの余裕が出てきたら、現在のストレスをひとりで対処しようとせずに、誰かに相談しましょう。相談相手は、あなたに関心をもって話を聴いてくれる人、気持ちや考えを否定せずに大切にしてくれる人、秘密を守ってくれる人を選びます。なかなか見つからない時は、心理カウンセラーなど専門家を頼りましょう。つらい気持ちは溜め込むとどんどん大きくなります。外に吐き出すことで小さくしていきましょう。

5. 「大丈夫」ではない別のセリフを考える

あなたがついつい「大丈夫」と言ってしまう時、代わりに別の言葉を言うとしたら、どのようなセリフがあるでしょうか。「ちょっとつらい」「なんとか…」「もう少しは大丈夫そう」など、あなたが万全の体制ではないことを伝えたり、「余裕がないかも」「手伝ってくれると嬉しい」「アドバイスが欲しい」など早めにヘルプを求めたりなど、事前に考えてみましょう。また、ついつい「大丈夫」と言ってしまうことがあると思いますが、言ってしまった後でも訂正できることを忘れないようにしましょう。今ままでのパターンが根強いほど、反射的に「大丈夫」と言ってしまいます。その際に、「やっぱり…」と声をかけて再び本当の気持ちを伝えることも大切です。そうやって繰り返すことで、少しずつ元のパターンを変えていくことができます。

本当は大丈夫ではないのに、「大丈夫」と言ってしまうことでより苦しい状況になっている人は、今回の方法を参考にしてみてくださいね。
 

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石上友梨

石上友梨

大学・大学院と心理学を学び、心理職公務員として経験を積む中で、身体にもアプローチする方法を取り入れたいと思い、ヨガや瞑想を学ぶため留学。帰国後は、医療機関、教育機関等で発達障害や愛着障害の方を中心に認知行動療法やスキーマ療法等のカウンセリングを行いながら、マインドフルネスやヨガクラスの主催、ライターとして活動している。著書に『仕事・人間関係がラクになる「生きづらさの根っこ」の癒し方: セルフ・コンパッション42のワーク』(大和出版)がある。



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