自己肯定感低めの人に伝えたい|「自分を褒める習慣」が生きづらさを解消する?具体的な褒め方とは

 自己肯定感低めの人に伝えたい|「自分を褒める習慣」が生きづらさを解消する?具体的な褒め方とは
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石上友梨
石上友梨
2021-12-31

あなたは自分をほめていますか?

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「自分には褒めるところなんてない」「自分を褒めていたら成長できなそう」と感じていませんか?自分を好きになり、自信を持つためには、まずは自分を褒めることが大切です。また、「職場で部下を褒めようと思ってどうしていいか分からない」「子供を褒めて育てたいけれど、褒めるところが見つからない」そんな悩みを抱えている人もいるかもしれませんね。人を褒めるためには、まずは自分で自分を褒められるようになることが必要です。今回は、自分を褒めることについてお伝えしていきます。

2つの承認欲求を理解しよう

人間には2つの承認欲求があります。それは他者から認められたいという欲求と自分自身から認められたいという欲求です。後者はいわゆる自己肯定感で、ありのままの自分を価値ある存在だと認め、自分を大切に思うものです。他者からの承認をいくら求めても満足できない場合は、自分で自分を認めていないからではないでしょうか。そして、自分自身を褒めること、自分自身を認めることができないのに、他人を褒めたり認めたりすることができるでしょうか。自己肯定感を高めるためにも、自分を褒めることが大切です。

自己肯定感とはありのままの自分を認めることです。しかし、自己肯定感が低い人は自分のネガティブな部分には嫌というほど気づくのに、ポジティブな部分には気づいていない状態だと思います。中には自己批判を繰り返している人もいるでしょう。ネガティブな部分しか見ないことは、ありのままの自分を見つめることにはなりません。自分のポジティブな部分にも目を向け、自分をほめることでやっと悪い面も良い面もバランスよく見れ、自己批判と自己承認のバランスが取れるのではないかと思います。

自分を褒めることは自分を信じることにつながります。24時間一緒にいる自分自身を信頼して理解してあげること。そして、認めてあげること。これは自分にしかできないことです。

褒め言葉を書き出す

言われて嬉しい褒め言葉を書き出してみましょう。思いつくままに、どのようなものでも構いません。何を言われて嬉しいかは人によりそれぞれです。自分はどのような言葉を言われると嬉しいのでしょうか。褒め言葉のボキャブラリーを増やすためにも、まずは書き出してみましょう。「過去に言われて嬉しかった言葉」「言われてみたい言葉」思いつくままに書き出してみましょう。

褒め日記をつける

自分を褒める日記を書いてみましょう。1日の活動で自分を褒めるとしたら、どのようなことが褒められそうですか?いざ自分を褒めようと思っても、「自分は何も才能がない」「かわいくもない」「何もがんばれていない」と、褒めることが見つからないと思うかもしれません。本当にそうでしょうか。今日は何があったか、何をしたかを思い返してみてください。些細なことでいいのです。「疲れている同僚に労いの言葉をかけた」「他人のためにエレベーターの開ボタンを押した」「自分の担当ではない仕事を頑張って断った」「甘い炭酸飲料ではなく、身体に良さそうなドリンクを選んだ」「今日も一日仕事をやり終えた」「朝頑張って起きた」どのような事でもよいのです。自分自身が何か取り組んだり、当たり前の事を当たり前にやったり、少しでも頑張ったりしたらほめ日記に書き込みましょう。

リアルタイムで褒める

1日を振り返り褒める習慣ができてくると、だんだんとリアルタイムで褒めるポイントに気づくようになります。「今、自分は頑張っているな」「今の伝え方はなかなかうまくできた」など、褒めるポイントに気づいたらすかさず「上手!」「よくやった!」と褒めましょう。その場で自分にフィードバックする事で、より達成感ややりがいを感じることができるでしょう。

ありがとうを伝える

他者から褒められた時にあなたはどのように反応しますか?特に日本の文化は謙遜を美徳するため、褒められた際に「いえいえ、私は全然ですよ」「そんな事ないです」と思わず否定してしまいませんか?対人関係において多少の謙遜は必要かもしれませんが、心の中では「さすが私!」「がんばったからね」と自己肯定しましょう。そして、相手には「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えましょう。相手は純粋な気持ちであなたを褒めたとしたら、過度な謙遜をされるよりは素直に「ありがとう」と言われたり、あなたの笑顔を見たいかもしれません。あなたが人を褒めた時にどのような反応が返ってくると嬉しいですか?相手の謙遜した顔と喜んだ顔、どちらが嬉しいですか?あなたが欲しい反応を、あなたが褒められた時に返せるとよいかもしれませんね。

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石上友梨

石上友梨

大学・大学院と心理学を学び、心理職公務員として経験を積む中で、身体にもアプローチする方法を取り入れたいと思い、ヨガや瞑想を学ぶため留学。帰国後は、医療機関、教育機関等で発達障害や愛着障害の方を中心に認知行動療法やスキーマ療法等のカウンセリングを行いながら、マインドフルネスやヨガクラスの主催、ライターとして活動している。著書に『仕事・人間関係がラクになる「生きづらさの根っこ」の癒し方: セルフ・コンパッション42のワーク』(大和出版)がある。



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