「アマランサス」にWHOが注目する理由とは?管理栄養士が解説する"未来の穀類"の栄養効果
「神の黄金の穀物」と称される「アマランサス」。世界保健機構が「未来の食物」と評価する注目の食材です。その理由は、豊富な植物性たんぱく質に加え、美肌や骨の形成に必要な「ビタミンK」。さらに亜鉛やマグネシウム、鉄分などのミネラルが揃うことにあります。
「アマランサス」とは?
アマランサスとは、世界保健機構が「未来の食物」と評価する注目の食材です。南米が原産地で、ヒユ科ヒユ属の植物。紀元前6世紀頃から「神の黄金の穀物」と称され、食べ続けられている古代食です。イネ科の穀類ではないので「疑似穀類」に分類されます。
アマランサスの粒はキヌアよりもひとまわり小さく、殻がやわらかいので全粒粉で食べることができます。独特のぷちぷちとした食感がアクセントになるので、十六穀米など雑穀米の名脇役として知られています。
ヴィーガン料理では「魚卵もどき料理」に使われることも
スープやサラダのトッピングにかけたりと、活用方法は無限。食感が魚卵に似ていることから、ヴィーガンやベジタリアンの間では「魚卵もどき料理」にも使われています。
アマランサスの栄養効果
植物性タンパク質
成長、新しい細胞と組織の生産、筋肉、神経機能、消化、ホルモンバランスなど、身体全体の重要な機能に必要な栄養素。食物繊維も豊富でダイエットに最適です。
「ビタミンK」で美肌、骨粗鬆症対策、イライラ予防、美髪など、更年期の不調予防にもピッタリ
マランサスといえば、美肌成分、骨粗鬆症予防に必要な「ビタミンK」を含んでいます。「ビタミンK」といえば納豆ですが、納豆が苦手な方にはアマランサスがお勧めです。髪の健康を保つ必須アミノ酸のひとつであるリジンは、髪の毛の重要な構成成分であるケラチンの合成に必要。薄毛や抜け毛を予防し、発毛を促進します。さらには、体全体のターンオーバーを促進する亜鉛などミネラルを幅広くカバー。イライラを抑えるカルシウム、神経伝達物質をスムーズにするマグネシウム、亜鉛などミネラルを多く含みます。代謝が気になる、また、心と体のバランスを崩しやすい更年期対策にぴったりです。
お米を炊く際に大さじ1程度のアマランサスを加えて炊いてみましょう。主食で、たんぱく質に加えて、ビタミンKやカルシウム、リン、マグネシウムなどの栄養素を無理なく補えます。
カレーなどスパイス料理とも好相性。軽く洗って茹でたものをサラダのトッピングにしたり、スープに加えると栄養バランスがアップするとともに、プチプチした食感がアクセントに!お試しください!
AUTHOR
松田 真紀
1972年、兵庫県生まれ。管理栄養士。日本抗加齢医学会認定指導士。アスリートフードマイスター3級。女子栄養大学卒業。株式会社バードワークス代表取締役。1994年、明治乳業株式会社入社。その後、電通など広告代理店勤務を経て、2014年、スポーツと健康に特化した「食プロデュース」を行なう株式会社バードワークス設立。自ら18才から15年以上20kgの体重増減、摂食障害に。苦しいダイエット生活の末辿り着いた、外食、コンビニ、レンチン、OK!ラクして食事を楽しむダイエットを提案する管理栄養士として300以上の施設団体など多方面で活躍中。著書『居酒屋ダイエット』(三笠書房)。趣味はトライアスロン、100kmウルトラマラソン、フルマラソン、全米ヨガアライアンス200習得中。
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