50年の歴史を誇る南フランス発老舗オーガニックコスメブランド「PHYT’S(フィッツ)」の信念

フィッツ

50年の歴史を誇る南フランス発老舗オーガニックコスメブランド「PHYT’S(フィッツ)」の信念

横山正美
横山正美
2021-11-10

美しくなることは、地球に優しいことーこれからの時代に必要なのはそんなポリシーだ。日々目まぐるしく変化する環境や世界情勢の中で、ビューティーに対するこれまでの価値観が大きく揺さぶられている現在。独自の美を創造することにいち早く乗り出した先駆者たちに聞く、ビューティービジネスと環境への取り組みとは。

ビューティテクノロジーの進化とともに、さらなる高みへと到達した感のある昨今のオーガニックコスメ。そんな中、1972年に南フランスの地中海に面したのどかな村で創業した「PHYT’S (フィッツ)」は、品質と効果を追求したオーガニックコスメの開発にいち早く着目し、湧き水を含む良質のオーガニック植物の採用や、合成保存料を一切使用しない製品作りに取り組んできた。一方で、フェアトレード素材の採用や独自のアンプルやチューブの開発など、現在のクリーンビューティの先駆け的取り組みを続けてきたことで、誕生から約50年を経た今も世界のトップに君臨する。そこで、厳格なオーガニック認証マーク「COSMEBIO(コスメビオ)」を世界で初めて取得した「フィッツ」の取り組みについて、PRの小川百合子さんにお話を伺った。

創業時から受け継がれる"フィッツのDNA"

ーー昨今のクリーンビューティの中でも、1972年にフランスで誕生したフィッツは単なるオーガニック化粧品を超えた製品で日本上陸以来コアなファンを獲得しています。まずはブランドの歴史とポリシーについて教えてください。

フィッツは、1972年、自然療法家のジャン=ポール・ロパートにより設立され、約50年間100%自然由来成分にこだわりながら、肌への効果を出す製品数多く生み出してきました。設立以来、「化粧品としての肌への確かな効果と、エコロジーを両立させた製品づくり」を理念とし、自然由来原料(精油や植物オイル・エキス)を用い、合成保存料も使用せず、実質的にも数値的にも高い効果を誇る製品を開発し続けています。

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創業者のジャン=ポール・ロパート氏(左)。

「自然素材・有機素材による化粧品」「美容理論に基づくアドバイス」「エコロジー」そして「人間への敬意」。これらがフィッツのDNAとなり創業時から受け継がれ、サステナビリティ(環境・フェアトレード・生物多様性など)に配慮しながら、肌への確かな効果を実感できる製品開発を続けています。

ーー化粧品と環境という視点から独自にどのような取り組みをしていますか?

フィッツの環境に対する多様な活動の中でも特徴的なものは、ローカルコミュニティの有機農業の発展に繋がる原料調達を重視している点です。

南フランス・ピレネー地方のカヤックに本社を構えるフィッツは、主要原料を近郊の地域で育て、有機農家を支援する取り組みを積極的に行なっています。これには、地域復興を支えることと、原料調達の際のエネルギー消費を抑えるという二つの意味合いがあります。

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南フランス・ピレネー地方のカヤックに佇むフィッツ本社。

例えば、フィッツ製品に配合されているラベンダーは、ピレネー地方のラベンダー農家とのパートナーシップにより安定供給されています。伝統的なラベンダーの産地として知られるピレネー地方の「ケルシー・ラベンダー」は、 1970 年代以降エッセンシャルオイルの価格の下落に伴い生産の中止を余儀なくされ、同時に農家の経済環境が悪化していきました。

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フィッツのメイン素材でもある“ケルシー・ラベンダー”の畑。

そこで、フィッツはケルシーの農家にラベンダーの取引最低価格と購入数量を約束し、 農家が安心して生産に励むことができるような仕組み作りを行いました。その結果、今では多くの農家がオーガニックのラベンダー農家へと転換し、地域の再活性へとつながっています。

ーー成分的に環境に配慮している点は何でしょうか?

自社の所有する農地で原材料の栽培することで、輸送に伴うカーボンフットプリントの削減に貢献しています。例えば、フランス国内では生産が難しいとされるオーガニックヘーゼルナッツを、自社が所有する研究所近くの農地で栽培できるように400本の木を植えました。年内には、タイムやローズマリーといった原材料も栽培できるよう樹木植える予定です。

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フィッツの研究所近くの自社農地。ここで化粧品の原料となる様々な植物を栽培する。

また近年は「オーガニックアグロフォレストリー」にも注力しています。フランス南部のロット地方にある農地の一部を買い取り、オーガニック農業への転換を促進しながら、植物オイル・エッセンシャルオイルの一部を管理することを将来的な目標としています。同時にフィッツでは、あえて森林を開拓(伐採)せず、木々の間に作物・土壌を育てることで、動植物の生物多様性を向上させることができると考えています。

ーー化粧品の開発またはコンセプト上での困難はありましたか?

まず、オーガニック化粧品作りにはそうでないものと比べて、全く違うアプローチが必要です。そして原材料の選択、配合、その効果の実証のすべての段階において、より慎重に、長い時間をかける必要があります。

このような点から、化粧品開発において苦労するのは、その厳しい条件をクリアしながら、プロフェッショナルユースも可能な”確かな効果”のある製品を開発していく点です。ですが幸運なことに、フィッツは研究・開発・製造を一貫して南フランスの自社のラボ・工場で行なっています。この点がグローバルブランドでありながらも、完成度の高い製品を生み出し続けることができる大きな理由だと考えています。

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南フランスのフィッツラボ&工場にて。研究、製品開発から製造まで一貫して自社生産される。

また、フィッツの化粧品はCOSMEBIO認証の基準よりさらに厳しい条件をクリアしていますが、それは創業以来約50年間、培ってきたオーガニック・自然化粧品の知識や経験の賜物と考えています。そして、その厳しい条件を満たすことは、環境や自然を尊重するというフィッツ創業以来の信念に基づいていると言えます。

ーー化粧品のブランドとしては世界初である、または、御社だけのオリジナルのユニークな取り組みはありますか?

世界初という点では、フィッツはオーガニックコスメ認証マーク「COSMEBIO」をスキンケアブランドとして世界で初めて取得したブランドです。

また容器選択において、リサイクル可能な容器(ガラス、アルミニウム、PE、PET、PPプラスチック、および段ボールと紙)、生分解性(コーンスターチ)を重要視していますが、日本未発売のライン「Panacee」は、さらに環境負荷が少ない原料である「麻」で作られた紙を使用しています。

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日本未上陸、「Panacee」のパッケージ。

麻はCO2を吸い込んで貯蔵し、大気質の汚染防止に貢献します。 その根は土壌から非常に少ない栄養素を吸収しますが、土壌を枯渇させることはありません。日本に導入されていないのが残念ではありますが、このようにフィッツは、一歩進んだユニークな環境への取り組みを行っています。

 

世界的な美術館や教会が立ち並ぶパリの中心部の直営店から、約50年の長きに渡り、オリジナルの自然療法に忠実に、常に新しい取り組みで世界のオーガニックコスメシーンを牽引してきたフィッツ。パリジェンヌや海外セレブなどが足しげく通うその直営サロンをはじめ、フランスのChâteau de Mercuèsといったホテルや世界中のスパ&サロンで提供されるオリジナルのトリートメントもまた秀逸だ。「安心安全な美しさ」に当初からこだわり、フランスのオーガニックコスメ認定機関カリテフランスの厳しい基準をクリアし、世界で初めて「COSMEBIO」認定を受けたフィッツは、まさにクリーンビューティ時代の到来を予見していたかのようでもある。時代の一歩先をいく先見の明が光るフィッツに、今後も注目だ。

スポーツやヨガする人におすすめしたいプロダクト

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(左から)フィトフリュイドグラシアル 100ml ¥3,740 (税込) ボディミルクシナモン 200g ¥3,740 (税込) デオロールオン 50ml ¥2,200 (税込)/全てフィッツ 問い合わせ先:フィッツ 0120-935-272

「肌の乾燥対策には、ラベンダー・シナモンの香りでリラックスできるボディミルクシナモンを。足先を手で持ったりするヨガでは、足の抗菌対策や身体を動かした際のクールダウンにぴったりのスプレータイプのフィトフリュイドグラシアル、そしてアロエエキス配合ロールオンタイプのスキンローションは、汗とにおいが気になるときに」。フィッツならではのアロマの香りと確かな効果で、スポーツやヨガ前後の身体をリフレッシュして。

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(左から)シャンプー 200g ¥2,750(税込) マスクキャピレール(トリートメント)200g ¥3,080 (税込) ハンド&ネイルクリーム 40g ¥3,520(税込)/全てフィッツ 問い合わせ先:フィッツ 0120-935-272

「頭皮を健やかに整え、髪そのものを美しく育てるヘアケアは、健康美が印象的なヨガを実践されている方々にオススメです。そして、指先のケアにはサンダルウッドの神秘的な香りが魅力のハンド&ネイルクリームを。瞑想の時にもぴったりです」。ビターオレンジやラベンダー、そしてパルマローザなどのアロマの芳香が気分をリフレッシュしてくれるヘアケアと、オリエンタルな香りのハンドクリームで、身体を動かして高ぶった交感神経のクールダウンを。

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横山正美

横山正美

ビューティエディター/ライター/翻訳。「流行通信」の美容編集を経てフリーに。外資系化粧品会社の翻訳を手がける傍ら、「VOGUE JAPAN」やデジタルメディア「VOGUE CHANGE」等でビューティー記事や海外セレブリティの社会問題への取り組みに関するインタビュー記事等を執筆中。

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