人気ヨガ講師に学ぶ【基本のヨガポーズ】「三角のポーズ」意味と効果を徹底検証

股関節の柔軟性が高まり、多くのポーズが上達！

ウッティタートリコナーサナとねじりのパリヴルッタトリコナーサナの違いは、骨盤の開閉具合。「ウッティタートリコナーサナでは骨盤や股関節をオープンに開き、ねじりのトリコナーサナでは締めていく。マスターするには股関節の柔軟性が必要ですが、両方を行うことで股関節を全方向に刺激することができるので、練習を続けるうちに自然と柔らかくなっていきますよ」と柳本和也先生。
「ハムストリングや大臀筋をしっかり使いますし、上半身もパワフルに使うので体幹の強化にも◎。ねじりの要素で背骨も柔軟になりますし、いいことずくめなので、僕のクラスでは必ず行います」
股関節が硬いと体勢が崩れやすいので、ブロックを使うなど無理のないところから練習を積むことも大切です。
「いずれも全身をバランスよく鍛えることができるので、ぜひ日々の練習に取り入れてくださいね」

Q&A｜ウッティタートリコナーサナの疑問を解決！

Q1. 体が前に倒れます...

A1. 倒れないところまで前の手をつく位置を上げよう！
上体が前に倒れてしまう原因は、股関節の柔軟性が不足しているにもかかわらず、手を下につくことを優先しているから。大切なのは胸がしっかり開くところでキープすること。無理をせず、手はすねにおいて上体の位置を高く保ちましょう。

手はすねにおくほか、ブロックを使うのも有効。

こうなったら...NG

Q2. 前脚に体重がのりすぎてキツいです...

A2. 上体は体幹で支え、後ろ脚でもマットを踏んで！
体が前に倒れると体重が前脚加重になるのに加え、意識も前側に集中するため、後ろ脚への意識がおろそかに。両脚に均等に体重をのせるのがベストなので、後ろ脚は足裏全体を感じながら力強くマットを踏み、前脚と同じくらいの力を保ちましょう。

両手を伸ばしても体がこのポジションで保てるくらい、両脚・体幹ともアクティブに！

Q3. 首を上げ続けているのがツラいです...

A3. 脊柱がしなやかになれば重い頭を支えやすくなります！
背骨が硬いとS字カーブが崩れて頭が支えづらくなり、首が疲れやすくなります。また「良い姿勢でいよう」という意識が強いと背中を丸める=NGと思いこみ、ますます背骨が硬くなることも。意識的に背骨を丸める右のワークで呼吸し、柔軟性を取り戻しましょう。

①仰向けになって両膝の裏を手で持ち、上体を起こしてぶら下がる。その体勢から脚の重みを使って、背骨を1つずつ持ち上げる意識で背中を丸めながらゆっくりと起き上がる。

②起き上がって前屈し、背中全体を広げる。背骨の一部がへこんでいるように感じるところへ呼吸を入れ、5呼吸キープ。

③前屈から上体を寝かせて脚を持ち上げ、ハラーサナへ。背面全体を柔らかく広げながら、5呼吸キープ。

Q4. 下の手が床につきません！

A4. 関節を十分に回してからトライしてみよう
股関節と肩関節の柔軟性がカギに。まずは仰向けになり、膝を持って回して股関節をほぐしましょう。脚の付け根に意識を向けて、どこかで引っかかりがないかたしかめながら動きづらい箇所に呼吸を集めるようにして行うとGood！さらに肩関節もほぐしておくと 胸が開き、腕が伸びやすくなりますよ。

股関節

①仰向けになり、片方ずつ膝を抱えて胸に近づける。余裕があれば腿とお腹が近づくくらい抱き寄せ、股関節を深く屈曲させる。

②仰向けのまま今度は両膝を胸のほうに抱き寄せ、右手で右膝、左手で左膝を抱える。膝で空中に大きな円を描くように、股関節を内、外と、十分にほぐれるまで回す。

肩関節

あぐらで座り、両手を肩先において背中を丸める。息を吸いながら肘を持ち上げて背骨を反らせる。吐きながら肘で円を描くように回していく。肩甲骨から大きく動かす意識で、前回し、後ろ回しとほぐれるまで行う。

教えてくれたのは...柳本和也先生
バリ島でヨガに出会い、その魅力の虜になりケン・ハラクマに師事。ヨガスタジオでのクラスやイベント、ワークショップなど多彩に活躍。自身が考案したASANAMANDALAを中心に指導に当たる。