テス・ホリデー「"痩せたね"という言葉は褒め言葉ではない」摂食障害の苦しみを告白

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テス・ホリデー「"痩せたね"という言葉は褒め言葉ではない」摂食障害の苦しみを告白

長坂陽子
長坂陽子
2021-05-10

プラスサイズモデルとして活躍するテス・ホリデーが、拒食症に苦しみ、今も回復途中であることを告白した。

プラスサイズモデルとして活躍しているテス・ホリデー。人の体型について悪口を言ったりからかったりするボディシェイミングを撲滅するため、これまで様々なメッセージを発信してきた。最近、自分が拒食症に苦しみ今も回復途中であることを告白した。

テスは先週SNSで「私は拒食症だと診断され今も回復途中。それを口に出すのを恥ずかしいと思うのはやめた」と告白。「痩せていることを喜び、”痩せていること=健康”と見なす文化が作り出したものが私。でも私は今、自分のストーリーを語らなくてはならない。私はこれまでの人生でずっと自分の体を罰し続けていた。それをついにいたわり大切にできるようになった。ようやく自由になれた」

テスが拒食症を告白したのは、多くの人から体重について指摘されることがきっかけだった。テス曰く「あなたが体重が減ったことを健康だと見なし、痩せたことや人の服のサイズに価値を見出すような発言をするなら、それは"痩せたことで前よりも価値が上がった"と言っているのと同じこと」。"痩せたね""スリムになったから健康そうに見える"という言葉はこれまで褒め言葉として受け止められることが多かったけれど、それこそテスの言う「痩せてることを喜ぶ文化」。こういう言葉が彼女には苦しかったという。「自分の体型との関係を作り直し、回復しようとしている人にとって体重に関するコメントは病気を再発させる引き金になる」と主張する。「これらのコメントは病気を再び悪化させる。さらに私の体重に対して書き込まれたコメントを同じように摂食障害と闘っている他の人たちが目にしたら…私は(本来耐えるべきじゃないけど)耐えることはできるけれど、その人たちは傷ついてしまうでしょう」。テスは人の体型や体重に触れるような言葉はどんなものであっても言うべきではないと綴っている。

テス・ホリデー
2019年9月、クロマットの2020年春夏コレクションのランウェイに出演したテス・ホリデー
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摂食障害は体重や食べ物の問題ではなく、心の病

ちなみにこの告白に対して「太ってるのに拒食症なの?」とテスを疑うようなコメントもたくさん寄せられている。テスはそれに「そういうコメントはやめて。あなたたちは身体がどう機能しているのか理解していない。私の病名は神経性無食欲症だ」と反論。またアメリカの全国摂食障害協会のディレクター、チェルシー・クローネンゴールドはテスの告白を評価している。「アメリカでは拒食症というと若くて白人の痩せている裕福な家庭の女の子の病気というイメージがある。でもそれは1つの側面でしかない」とコメント。「拒食症とは食べ物やカロリーの摂取を制限することに関わる病気。年齢、人種、ジェンダー、セクシャリティ、社会的・経済的地位、能力や体型、体重に関わらずかかりうる」と雑誌『ピープル』に解説している。特に最後の「体型や体重に関係ない」という部分について「体重は平均的だけれど、とっている行動や心理的な影響、医学的な問題は典型的な拒食症の人のものと同じ。そういう事例はたくさんある」と語る。つまり外側からはわからないけれど、心理的に拒食症を患っている人がいるということ。

クローネンゴールドは「摂食障害は体重の問題ではない。率直に言えば食べ物の問題でもない。生物学的、心理的、社会的な発達に関わる心の病だ」と語る。テスの告白をきっかけに改めて摂食障害とメンタルヘルスの関係に注目が集まっている。

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長坂陽子

長坂陽子

ライター&翻訳者。ハリウッド女優、シンガーからロイヤルファミリー、アメリカ政治界注目の女性政治家まで世界のセレブの動向を追う。女性をエンパワメントしてくれるセレブが特に好き。著書に「Be yourself あなたのままでいられる80の言葉」(メディアソフト)など。

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