【あなたを苦しめるものの正体】「誰かに何か嫌なことを言われた」と傷ついた時に考えたい視点とは

 【あなたを苦しめるものの正体】「誰かに何か嫌なことを言われた」と傷ついた時に考えたい視点とは
Nao Yoshino
吉野なお
吉野なお
2021-01-30
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……この話を、事実と主観で分けてみます。

事実:Aさんが「お菓子好きですよね」と言った
主観:『こう思われたかもしれない』『こういう意味かもしれない』という予想


実はAさんは、いつもお菓子を美味しそうに食べているあなたを見て、幸せそうだなぁと思ったのかもしれません。あるいは、本当にあなたの予想通り食べ過ぎだと言いたかったのかもしれません。
でも、それはAさんには未確認のことで、実際にはどうなのか分かりません。

主観は誰でも、過去の経験や様々な価値観が影響しているものです。主観で悪い予想を立てて、余計にストレスが溜まるサイクルを作り出していたとしたら、どうでしょうか?

人に何か言われたり、物事が起きてストレスを感じてしまった時は、『事実』と『主観』を客観的に捉えてみると、心の中が整理できるようになります。そうすることで、実はあなたを苦しめているものが、『主観』という色眼鏡だとわかるかもしれません。

そしてこの「偏った主観だ」と認識することが、ネガティブなループから抜け出すための第一歩。これは決して「あなたに問題がある」「相手に問題がない」と言いたいわけではありません。

冒頭のカーテンの話だと、実際にはイエローのものが、彼の主観では緑色に見えていた、ということです。彼の主観は変えられませんが、それに気づいたことで私たちは別のカーテンを選ぶことができました。

『不快な主観』に気づいて抜け出す方法の一つは、「太った?」「よく食べるね」など、あなたにとって失礼だと思う発言をされた時、後々モヤモヤしそうなことがあった時には、発言者に対してストレートに「それってどういう意味ですか?」と聞いてみるのも良いと思います。

言われたくない一言であれば「それってどういう意味ですか?それ言われるの嫌なんですよね」と言う方法もあります。 

相手はびっくりして言葉に詰まるかもしれません。考える余地を与えられると「この人に言うと面倒だな」と思って、それ以降は何も言ってこないかもしれません。

失礼な発言をされたら、相手が失礼な人だと分かりますし、逆に大したことない理由かもしれません。もし「あなたのためを思って言っている」と返されたら「それは私が不快な思いをする言葉だから、私のためになっていないです」と伝えることもできます。

もし確認できない関係性の場合や、その出来事が過去のことで、相手に確認できないのであれば、事実と主観を分けて紙に書いて整理し、俯瞰してみると「あぁ、私が悩んでいるのは主観なんだな」と気付き、苦しみが少し軽減されると思います。

これはたとえば、恋愛で相手に不安を抱いた時でも使えそうです。 

特にコミュニケーションのストレスは『そこにあるもの』ではなく、『感じる』ことによって初めてストレスになるもの。無理にポジティブになろう!気を逸らそう!として焦るよりも、自分の心の状況をはっきりさせることが安心につながっていく手助けになるかもしれません。

ライター/吉野なお(Nao)
プラスサイズモデル。雑誌『ラ・ファーファ(発行:文友舎)』などでモデル活動をしながら、摂食障害の経験をもとに講演活動やワークショップなども行っている。

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