口臭対策だけじゃない!舌をキレイにしておくべき理由とは

 口臭対策だけじゃない!舌をキレイにしておくべき理由とは
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栗尾モカ
栗尾モカ
2020-07-07

きちんとケアをする人としない人とにハッキリ分かれるのが、舌のケアです。食事の後に歯磨きをしている人の中で、舌ブラシやタンスクレーパーを使って舌まできれいにする人がいる一方で、歯だけ磨いて終了の人もいます。舌ケアには、浄化の効果があるだけではなく、食物の消化を正常化させることにも繋がります。今回は、インドの伝統医学・アーユルヴェーダを教えているインド人の先生からお話を伺いました。

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舌は、細菌がたまりやすい場所!今日からケアを始めよう

アーユルヴェーダの世界では、舌の上に残るアーマと呼ばれる老廃物や未消化物を取り除くことがとても重要とされています。まず、朝起きたら口をゆすぎ、歯を磨いた後に、舌に残るアーマをタンスクレーパーで取り除きます。

日本のドラッグストアにはプラスティック製の舌ケアグッズが多数売られていますが、筆者がおすすめするのは、自然な抗菌効果を持つ銅製のタンスクレーパーです。アルファベットの「U」字形をしており、舌の上を優しく撫でるように動かすようにして舌苔を取り除きます。専用グッズを使わずに、歯ブラシでゴシゴシこすってしまうと舌を傷つけてしまうこともあるので、タンスクレーパーを使うのがベターです。用意がない場合でも、家庭にあるスプーンを使って同様にケアすることも出来ます。

舌 アーユルヴェーダ
photo by Getty Images

舌の洗浄について「神谷町デンタルクリニック」院長の高島美祐先生に伺ったところ「舌の表面は、実はフサフサになっているので、中に細菌がたまりやすい構造になっています。なので、舌苔のケアは口腔内を清潔に保つ為の方法として、とても効果があります」と、コメントしてくださいました。タンスクレーパーを使えば、白っぽい舌もきれいな濃いピンク色を取り戻し、口臭を予防しながら清潔に保つことができます。

舌が汚れているとスムーズに消化できない理由

「実は、舌は30もの臓器と繋がっています」とは、アーユルヴェーダの先生の言葉です。

「例えば舌の上にお粥が触れた場合、“これから粥が来るぞ!”と、舌から脳や消化をする臓器に指令が行き、体がお粥を受け入れる準備を始めます。仮に、舌に残留物や汚れがついていると、そこに層が出来てしまうことで臓器との情報のやりとりが鈍ってしまうのです」とのこと。

アーユルヴェーダでは、生命エネルギー(オージャス)を持っている食べ物を新鮮な状態で食べることを基本としています。成分無調整のフレッシュミルク、高品質のハニー、ギー、アーモンド、デーツ、それに炊きたてのバスティマ・ライスなどは「オージャスなフード」と呼ばれます。せっかくエネルギー値の高い食材を揃えたとしても、舌に膜がかかっている状態では、「これからオージャスが来るぞー!」と、身体に伝えることが出来なくなってしまいます。とても残念ですよね。

舌 アーユルヴェーダ
photo by Unsplash

バッグに携帯用歯磨きセットを入れている人もいらっしゃるかと思いますが、これからはタンスクレーパーもセットにしてみては如何でしょうか?舌がストッパーになって消化を悪くしてしまうことを防ぎ、身体の巡りをスムーズにさせてくれるはずです。

ライター/栗尾モカ
漫画家 / コラムニスト 横浜育ち、シンガポール在住。美大デザイン科卒業後、国際線CAを経て出版社へ。人気女性fashion誌で10年、教育メディアで5年企画・執筆を担当。シンガポール移住後、女性向けmediaをローンチ。旅先のBali島でYOGAに出逢ってから、心身を整えるライフワークとしてのYOGAに魅了され、VYASA Yoga SingaporeのYoga Instructor Certificate Courseに毎日通学中。また、アーユルヴェーダを学んだインド人料理研究家から身体に効くspice&cookingを学んでいる。モダン&スタイリッシュ、女性の毎日が輝くようなアイデアを盛り込んだIndian culture bookを出版することを目標に、YOGAとcookingに励む日々を送っている。著書は『サロン・ド・勝負』(KADOKAWA)『女のネタ帖』(学研)など。

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舌 アーユルヴェーダ
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