肝臓をケアして代謝を促す「しじみと豆腐の赤だし味噌汁」【痩せる和風スープ】
旬の食材、発酵食品…先人たちの知恵や工夫がたっぷり詰まった「和食」は、私たちを健やかな心身に導き、腸内の環境を改善することでスリムな体形も叶えてくれます。食の欧米化が進んだ現代社会で、今こそ昔ながらの「和ごはん」に立ち返りませんか?一汁一菜でなくてもOK!手軽に日常の食卓に取り入れられる和風スープレシピを、管理栄養士の圓尾和紀さんが連載形式で教えてくれます。
土用しじみで肝臓をケアする
暑さはいよいよ夏本番に。この時期は睡眠の質が落ちたり室内外の気温差で自律神経のバランスが乱れたりと疲れがたまりがちです。
そんなときにおすすめなのがしじみ。この時期のしじみは産卵期を前にして身がぷりぷりで、食べごろなのです。最近ではうなぎとともに「土用しじみ」とも呼ばれるようになりました。
しじみの中にはオルニチンというアミノ酸が豊富に含まれていますが、このオルニチンはさまざまな代謝を行っている肝臓で働きます。肝臓の働きが落ちると老廃物がうまく代謝されなかったり、エネルギーがうまく作れなくなることで疲労感につながってしまいます。オルニチンをとって肝臓をケアしてあげると日々を元気に過ごすことができます。
アンチエイジング効果もある豆味噌
しじみによく合う味噌といえば赤黒い色をした豆味噌です。愛知で作られる八丁味噌が有名ですが、丸大豆と塩だけを使い長期熟成させた豆味噌は味噌の中でも独特のコクがあり、うま味も強いので高級な日本料理店で出される味噌汁などにもよく使われています。といっても値段は普通の味噌と変わらず、家庭でも気軽に使えるものです。さばの味噌煮や味噌田楽などの料理にも使えるのでご当地以外の方も冷蔵庫にあると料理の幅が広がります。
長期熟成の豆味噌にはメラノイジンという色素が含まれており、これが細胞を老化させる活性酸素を打ち消す抗酸化作用があるということでアンチエイジングにも良いとされています。
【 材料 】二人分
- しじみ........150g
- 豆腐........1/2丁
- 長ねぎ........1/2本
- 水........400cc
- 赤みそ(好みの味噌でも)........30g
【 作り方 】
- 長葱は薄い小口切り、 豆腐は1cm角のさいの目に切る。しじみの砂抜きが必要な場合は、バットにしじみを並べ、貝の上が少し出るように水を注ぎアルミホイルを被せて、2時間ほど砂抜きをする。
- 1の砂抜きが終わったしじみを殻をこすり合わせながら流水でよく洗い、鍋に水と一緒に入れ中火にかけ、出てきたアクを取る。しじみの殻が開いてきたら豆腐と葱を加えて一煮立ちさせる。火を弱めて味噌を溶かし入れ器に盛る。
ライター/圓尾和紀
株式会社ふること代表。管理栄養士、フードコーディネーター。“伝統食の良いところを現代に取り入れる“をコンセプトに活動している。著書『一日の終わりに地味だけど「ほっとする」食べ方』がワニブックスより発売中。
※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。
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