お悩み「ヨガ中に別のことを考えてしまう」に対するヨガ哲学的アドバイス

 お悩み「ヨガ中に別のことを考えてしまう」に対するヨガ哲学的アドバイス
Nanayo Suzuki

ヨガに集中できない、練習に身が入らない、レッスン中ついつい違うことを考えてしまう...その理由は意外なところにあった!?3人のヨガティーチャーが、ヨガ哲学の視点から「ヨガに集中できない」お悩みに対してアドバイス。ぜひ、参考にしてみて。

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お悩み「ヨガの練習にどうしても集中できないときはどうすればいいの?」

乳井真介先生のアドバイス「ヨガよりやるべきことがあるのでは?まずはそれに取り組んで」

ヨガのレッスンよりほかに、やるべきことがあるのかもしれません。人生の中で優先順位が高いものをやり残していると、集中できなくなります。自分を見つめ直して、やり残していることを思い出したら、まずはそれをやりましょう。ときどき、ポーズの練習にハマりすぎて視野が狭くなり、無意識のうちに本来すべきことを忘れてしまう方がいます。ポーズで健康な体をつくったら、積極的に外に出て視野を広げることも、集中力を高める方法ですよ。

向井田みお先生のアドバイス「目を閉じて皮膚の下で起こっていることに意識を向けてみて」

私たちの心は五感から入ってきた情報にたやすく反応します。特に視覚からの情報は多いので、まず目を閉じて。そして体温の上昇や血液の流れなど、皮膚の下で起こっていることに意識を向けると、集中しやすくなります。ヨガは忙しい一日の中で、自分に意識を向けるとても贅沢な時間。集中して、いい過ごし方ができるといいですね。

谷戸康洋先生のアドバイス「練習をやめても、集中してなくてもヨガ的にはOK!」

練習しない。ポーズの練習だけがヨガではなく、仕事や家庭も人生すべてがヨガなので、無理やりポーズの練習を優先する必要はないです。また、集中できないままやるというのもありですね。集中せずに揺れ動く、というのも思考の大事な機能なので、時にはそれを客観的に眺め、楽しむのも良い練習になるでしょう。ヨガは集中して「無になる」ことが大事だと思われがちですが、そうではなく、考えをめぐらせて、揺れ動いて、成長することも大切だとされています。

教えてくれたのは...

向井田みお先生
アンダーザライトヨガスクールでヨガ哲学クラスを担当。1999年、ヨガと出会い、2005年からSwami Dayanandaのもとで、インド哲学古典経典、瞑想、サンスクリット語を学ぶ。

谷戸康洋先生
2006年にwhite birch yoga group、'12年にスタジオ「fika」を設立。ヨガとキネシオロジーの融合など、ユニークなクラスが人気。本誌連載「漫画で読むヨガ哲学」を監修。

乳井真介先生
リラヨガ・インスティテュート主宰。インド政府公認ヨガインストラクター。ヨガ哲学に関する著書に『ヨーガの魔法』(バードリンク)。本誌連載「漫画で読むヨガ哲学」も監修。

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yoga Journal日本版Vol.61掲載