あまり人気はないけど…実は栄養素がたっぷり含まれている意外な野菜とは?管理栄養士が解説

 あまり人気はないけど…実は栄養素がたっぷり含まれている意外な野菜とは?管理栄養士が解説
Adobe Stock
中村友也
中村友也
2024-12-28

野菜にはビタミンやミネラル、食物繊維など人間の体に必要不可欠な栄養素が豊富に含まれています。しかし、幅広い種類の野菜を食べるという方はあまり多くないのではないでしょうか? この記事では、あまり人気がないけど、実は栄養素が豊富に含まれている野菜を管理栄養士が紹介します。

広告

野菜にはどんな栄養素が含まれている?その効果と特徴とは

「野菜を食べましょう」という話をよく耳にするかと思いますが、これは野菜がビタミンやミネラル、食物繊維の補給源になっており、体に不可欠な食べ物であるからです。

実際に、それぞれの栄養素がなぜ必要なのかについて解説します。

ビタミン

ビタミンは、主に体内の代謝を助ける役割を持っているため、不足すると体に必要な成分の産生が行われなくなります。例えば、ビタミンCは、体内でコラーゲンというタンパク質を合成する役割を持っています。そのため、コラーゲンが不足するとコラーゲンを必要とする組織が正常な機能を失うため、肌の調子が悪くなったり、出血しやすくなったりします。このように、ビタミンは体内で重要な役割を果たしているため、それらの補給源である野菜の摂取は非常に重要です。

ミネラル

野菜は、ミネラルの補給源としても重要な役割を果たします。ミネラルは、歯や骨などの構成成分としての働きや、体内の浸透圧の調整、筋収縮に関与するなど、身体の正常な働きに必要不可欠な栄養素です。ミネラルの多くは水に溶けやすいため、生野菜として食べる習慣がない場合、不足する可能性があります。

食物繊維

食物繊維は、その多くを野菜からの摂取に依存している栄養素です。食物繊維は体内で吸収することのできない成分の総称であり、野菜の歯応えなどを形成している成分です。食物繊維は、お米やパン、肉、魚などにはあまり含まれておらず、野菜が主な摂取源となっています。食物繊維は、便秘の改善や血糖値の上昇抑制など多くの健康効果を持っているため、普段から摂取しておきたい栄養素です。

あまり人気はないけど実は栄養素が豊富に含まれている野菜5選!

野菜に含まれる栄養素やその量はそれぞれ異なっています。あまり人気がないものの、実は栄養素が豊富に含まれており、是非食べて欲しい野菜を紹介します。

ピーマン、パプリカ

ピーマンやパプリカには、ビタミンCが多く含まれています。ピーマンやパプリカはその独特な苦味と青臭さから特に子供から人気がない野菜ですが、非常に多くのビタミンCを含む野菜であり、料理の彩りにも使えるため、是非食べて欲しい野菜です。また、ビタミンCは水や熱に弱く失われやすい栄養素ですが、ピーマンやパプリカに含まれるビタミンCは失われづらいという特徴もあります。

AdobeStock

モロヘイヤ

モロヘイヤは、ビタミンAやカルシウムを多く含む食品です。ビタミンAは視力の維持に効果があると言われており、カルシウムは骨や歯の材料になるなど、どちらも欠かすことのできない栄養素です。また、ビタミンAは脂溶性ビタミンと呼ばれるビタミンで、脂質と共に摂取すると吸収率が上がるため、炒め物や揚げ物などにするのがおすすめです。

グリーンピース

グリーンピースは、ビタミンB1を多く含む野菜です。ビタミンB1は、体内で糖質の代謝を補助する役割を持っています。そのため、不足すると糖質をエネルギー源としている脳や神経に影響が現れると言われています。また、アルコールの分解にも関与しているため、お酒を飲む際に取り入れてみても良いかもしれません。

らっきょう

らっきょうは、食物繊維を多く含む食品です。食物繊維は、便秘の改善や血糖値の上昇抑制などの健康効果を持っています。また、らっきょうといえば酢漬けなどをイメージする方も多いと思いますが、実は生でも食べることができます。酢漬けなどにすると、らっきょうのビタミンやミネラルなども流れ出てしまうため、生で炒め物などに活用するのが栄養素を不足なく摂取できるためおすすめです。

AdobeStock

パセリ

パセリには、カルシウムや鉄が豊富に含まれています。これらの栄養素は、乳製品やレバー、貝など特定の食材に豊富に含まれていることが多く、それらの摂取が少ないと不足しやすい栄養素です。ただし、パセリは一度に大量に摂取することが難しいため、料理の彩りとして乾燥パセリをふりかけたり、外食で出された際に避けずに食べてみるなどの工夫が現実的です。

まとめ

栄養素を豊富に含んでいるものの、あまり人気のない野菜について紹介してきました。苦味や香りが強い食材は敬遠されがちですが、意外と栄養価が高いということも多いです。今まで食べず嫌いをしていたという方は、今回紹介した野菜を是非試してみてください。

▼参考
食品成分データベース 文部科学省

広告

photos by Adobe Stock

RELATED関連記事

Galleryこの記事の画像/動画一覧

AdobeStock
AdobeStock