梅雨時期はむくみがちでなんだかだるい…そんなときに積極的に摂りたい栄養素とは?管理栄養士が提案
梅雨の時期はだるさを感じたり、むくみがちになったりした経験がある方も多いのではないでしょうか。こういった不調の多くは自律神経のバランスの乱れから来るといわれていますが、栄養素の欠乏が原因の場合もあります。本記事では、梅雨のだるさを乗り越えるために、意識して補填したい栄養素について解説します。
カリウム
カリウムはナトリウムとともに細胞内の水分量や浸透圧をコントロールしています。カリウムが低下しナトリウムが過剰の状態になると、むくみにつながります。また、カリウムが不足すると、脱力感や食欲不振といった不調が起きる場合もあります。とくに日本食は塩分が多い傾向にあることから、カリウムを豊富に含む野菜や果物を意識して摂るようにしましょう。ただし腎臓の機能が低下している方は、カリウムの摂取量の目安について主治医に相談してください。
ビタミンB群
ビタミンB群は8種類のメンバーから構成されるグループで、体内のエネルギー代謝にかかわる栄養素です。ビタミンB群が不足するとエネルギーを上手に変換できず、疲労につながるといわれています。またビタミンB群は水溶性のため、毎食コンスタントに摂取するのが理想です。白米を玄米や雑穀米にすると、手軽にビタミンB群の摂取量を増やすことができます。豚肉を使ったおかずや納豆をプラスするのもおすすめです。
鉄
鉄が不足することで貧血状態になり、だるさにつながっている場合もあります。とくに月経のある女性は鉄不足になりやすい状態です。たとえば梅雨のジメジメの状態で食欲が落ちたからといっておかず抜きの食事になると、ますます貧血が悪化してしまいます。できる限り、体に吸収されやすい「ヘム鉄」を含んだ赤身の肉や魚を使ったおかずを食べるようにしましょう。
たんぱく質
たんぱく質は体の構成成分として重要な役割をもちますが、不足すると筋肉が落ちるだけでなく、免疫機能の低下にもつながります。梅雨のみならず、その後の暑い夏を乗り越えるためにもたんぱく質はとても重要です。たんぱく質も前述の鉄と同様「ごはんだけ・うどんだけ」といった食事では不足してしまいます。忙しく調理の時間が取れない方は、ご飯にサバ缶を入れて炊き込みご飯にする、うどんにはサラダチキンをトッピングするといった工夫をしてみてください。
まとめ
本記事では、梅雨の時期に積極的に摂りたい栄養素を解説しました。できるだけバランスのよい食事を心がけ、栄養不足にならないように気をつけましょう。また、食事とあわせて生活リズムを整えることもポイントです。
一方で「だるさ」と一言でいっても、慢性的な体調不良が続く場合は注意が必要です。ほかの疾患や治療が必要なレベルの貧血である可能性もあることから、自己判断せず受診をするようにしましょう。
〈参考文献〉
AUTHOR
栗城智子
大学卒業後、食品メーカーにて商品開発や品質保証の業務に従事し、管理栄養士を取得。特定保健指導やドラッグストア勤務において、人々の食事や健康、サプリメントに関する悩みに寄り添う。上記資格のほかフードスペシャリスト、離乳食・妊産婦食アドバイザー、日本化粧品検定1級、アロマテラピーアドバイザーなどの資格を保有。食と健康について学びを続けている。現在は子育てをしながら管理栄養士ライターとして執筆や商品監修に携わる。
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