【腸活】って具体的には何を食べたらいいの?おすすめの食材と食べ方を、管理栄養士が解説
テレビや雑誌、SNSなどでも腸活という言葉を目にしますよね。なんとなくイメージは湧きますが、具体的に腸内をどのような状態にするものなのでしょうか?詳しく見ていきましょう。
そもそも腸活ってどういうこと?
私たちの腸には様々な菌が生息して、腸内環境を作っています。その種類はなんと約1000種類、100兆個。重さにして1〜2kgくらいになると言われています。腸内細菌は大きく3つに分類されます。
①善玉菌
ビフィズス菌や乳酸菌などを代表とする菌で、腸内を弱酸性にすることで、悪玉菌の増殖を防いでくれます。また腸の蠕動運動を促すことで、お腹の調子を整えます。
②悪玉菌
ウェルシュ菌などを代表とする菌で、腸内で有害物質を作り出し、腸内をアルカリ性にします。増殖すると下痢や便秘の原因にも。脂質や動物性たんぱく質を好む傾向がある為、食生活が偏っていると増えやすいと言われています。
③日和見菌
善玉菌と悪玉菌の優勢な方に味方をする菌。腸内細菌の大部分を占めます。
これらの腸内細菌は、善玉菌:悪玉菌:日和見菌=2:1:7の割合が理想的とされています。日和見菌が全体の7割程度を占めるのですが、善玉菌が優勢だと、日和見菌も善玉菌と同じような働きをする為、腸内環境が酸性に傾き、ウイルスや菌から身体を守ったり、消化吸収できなかった食べ物(主に食物繊維)を発酵、分解し、エネルギーや代謝産物を作ります。
ちなみによく耳にする腸活という言葉ですが、これは腸内環境を善玉菌が多い環境に整え、維持をしていくこと。善玉菌と悪玉菌の割合は一度決まったらずっとそのままというわけではなく、毎日のように縄張り争いが行われています。つまり、常日頃、腸内環境を整える必要があるのです。
腸活におすすめの食材とは?
では腸内環境を整えるために具体的にはどうしたら良いのでしょうか?腸内環境は加齢やストレスなど様々な影響を受けますが、やはり大切なのが食事。食べた物に大きく影響されます。ポイントは、善玉菌を含むもの(プロバイオティクス)と善玉菌のエサになるもの(プレバイオティクス)を合わせて摂ること。
善玉菌を含むもの(プロバイオティクス)
・発酵食品(ヨーグルト、納豆、味噌、キムチなど)
善玉菌のエサになるもの(プレバイオティクス)
・食物繊維(野菜、果物、海藻類など)
・オリゴ糖(玉ねぎ、ごぼう、バナナなど)
腸活=発酵食品のイメージが強い方も多いかもしれませんが、善玉菌自体を取り入れるだけでなく、食物繊維やオリゴ糖など善玉菌のエサになるものも取り入れることが大切なのですね。
腸内環境を整えたいと思っている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
<参考>
ビオフェルミン製薬 腸内フローラって、何?
AUTHOR
和田 梓
管理栄養士。これまでヘルスケアIT企業にて、ダイエット・糖尿病・IBD・CKDなど、幅広い悩みに向けたレシピ開発を100件以上行う。その他、記事執筆、WEBページの企画・編集、保健指導などに従事。ハーブやスパイスを使った創作家庭料理が得意。
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く