飲むだけ健康効果バツグンの【緑茶】効果をパワーアップさせる食材との組み合わせは?管理栄養士が解説
日本人の日常に欠かせない飲み物である緑茶。豊富な効能があることから緑茶はスーパーフードに分類されており、世界中でも楽しまれています。この記事では緑茶に含まれる嬉しい健康効果と、その効果をより高める食べ物の組み合わせをご紹介します。
緑茶とは?
緑茶とはお茶の葉を加熱加工し、発酵させずに作った滲出液を全て緑茶と呼びます。代表的なものだと煎茶、玉露、番茶、てん茶などがあります。抹茶も緑茶の一種ですが、抹茶は緑茶の葉を茶臼ですりつぶし粉末状にしたものを抹茶といいます。
緑茶に含まれる健康に嬉しい成分
緑茶は多くの有効成分があることから医療から日用品までその有効成分を活用し、幅広い製品に活用されています。緑茶の特有の渋み、苦み、うま味にはそれぞれ有効な成分があります。
多様な健康効果を持つ【カテキン】
緑茶の渋みはこのカテキンという成分によるものです。カテキンはお茶特有のポリフェノールの一種で、多くの健康効果が知られています。
・血中コレステロールの低下
・体脂肪低下作用
・抗酸化作用
・虫歯予防、抗菌作用
カテキンの有効成分は食品だけでなく、医療品から日用品まで幅広い製品に活用されています。
眠気を防いで作業効率アップ【カフェイン】
お茶の苦みはカフェインに寄与しています。カフェインと言えばコーヒーのイメージが強いですが緑茶にもカフェインは含まれており、茶葉の若い芽に特に多く含まれています。よって若い芽を摘んで作られる抹茶や玉露にも多くのカフェインが含まれます。
食品名 | カフェイン濃度 | 備考 |
コーヒー | 60 mg/100 ml | 浸出方法:コーヒー粉末 10 g/熱湯 150 ml |
インスタントコーヒー (顆粒製品) |
57 mg/100 ml | 浸出方法:インスタントコーヒー2g/熱湯 140 ml |
玉露 | 160 mg/100 ml | 浸出方法:茶葉 10 g/60 ℃の湯 60 ml、2.5 分 |
せん茶 | 20 mg/100 ml | 浸出方法:茶 10 g/90 ℃430 ml、1 分 |
抹茶 | 3200mg/100ml |
浸出方法::抹茶 1.5 g/70~80 ℃の湯 70 ml |
※factsheets_caffeine.pdf (fsc.go.jp)より抜粋
集中力を持続させる【テアニン】
テアニンはお茶のうま味成分に由来するアミノ酸です。先に述べたように緑茶にはカフェインが含まれますが、コーヒーよりも穏やかな興奮作用を示します。これはテアニンがカフェインの興奮を抑える働きをもつためです。カフェインは中毒性があり、興奮作用が長続きしません。ですが緑茶はこのテアニンを同時に摂取できるので、緩やかに適度な覚醒作用を維持することができます。
緑茶と相性の良い食べものは【柑橘系の果物】
多くの健康効果を持つことが分かりましたが、そんな緑茶にもデメリットはあります。それはビタミンCが少ないこと。緑茶の葉には本来ビタミンCが豊富に含まれているのですが、抽出するとその含有量はグッと減ってしまいます。そこでおすすめの組み合わせが柑橘系の果物。酸味のある果物はビタミンCが豊富に含まれ、渋みと苦みのある緑茶と酸味のある果物はよく合うと言われています。出勤前に身体をシャキッとさせたい時、仕事でもうひと踏ん張りしたい時に緑茶+柑橘系の果物の組み合わせがおすすめです。
まとめ
日本が誇る身近なスーパーフードとして世界中で親しまれている緑茶。相性の良い食材を知るともっと健康効果を高められます。日常に適度に取り入れてみましょう。
〈参考文献〉
AUTHOR
田中ひろか
管理栄養士。 保育園栄養士、ダイエットインストラクターとして食事指導とレシピ提供の経験を経て渡豪。 バイロンベイでのヨガリトリート中ベジタリアンの食生活を経験したことから、幅広い野菜の食べ方を知る。 食を楽しみながら健康的なライフスタイルを築くため、’’野菜をおいしく手軽に食べる方法’’を研究中。 現在はメルボルンに在住し、オンラインの食事指導とカフェのヴィーガン、ベジタリアンメニューの提案に携る。
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