しっとりパサつかない、スーパーの安いお肉も劇的にやわらかく美味しくなる「3つの裏技」とは?
食材の高騰が止まらない中、節約への意識を高めている方も多いのではないでしょうか。鶏むね肉や豚もも肉などは他の部位に比べて比較的安価なお肉ですが、加熱するとパサついたり、かたくなりやすいのが悩みどころ。今回はかたくなりやすいお肉をしっとりやわらかくする方法をご紹介します。
そもそもどうしてかたくなりやすい?
なぜ鶏むね肉や豚もも肉などの肉はかたくなりやすいのでしょうか?
①脂質が少ないから
鶏むね肉や豚もも肉など、加熱するとかたくなりやすい部位に共通しているのが、脂肪が少ないこと。その分たんぱく質が多く、カロリーは控えめなので、栄養価的には優れた部位です。ただ長時間加熱をすると、どうしてもパサつきやすくなってしまいます。
②繊維がしっかりしているから
鶏むね肉は繊維がしっかりしており、加熱により繊維が収縮することで、かたさを感じやすくなります。また、豚もも肉はお尻の方の大きな筋肉の固まりで、弾力がある食感が特徴の一方、パサつきが気になることも。
お肉をしっとりやわらかくする方法とは?
ではどうやったらやわらかく仕上がるのでしょうか?
①小麦粉や片栗粉をまぶす
小麦粉や片栗粉をまぶすと、それが膜となり、水分やうま味が外に出るのを防いでくれます。また舌触りがよくなったり、ソースや煮汁が絡みやすくなります。加熱する前に小麦粉や片栗粉をまぶすだけなので、手間が少ないのも嬉しいポイントですね。
②繊維を断ち切る
かたくなりやすい繊維を断ち切るのもひとつの手。鶏むね肉は部位によって繊維の通り方が異なります。(赤い矢印が繊維の方向)繊維の方向に合わせて切り分け、繊維を断つように切ると、食感が全然変わりますよ。
豚もも肉でトンカツを作る際は、豚肉の両面に格子状に軽く切れ目を入れたり、叩いてのばしたりすると、繊維が壊れてやわらかな食感に。また加熱による焼き縮みを防げるというメリットもあります。
③水、塩、砂糖に漬ける
調理する前に、お肉をマリネするのもおすすめです。玉ねぎやフルーツ、ヨーグルトなどで漬けてもやわらかくなりますが、手軽なのは、水、塩、砂糖で作ったブライン液。水100gに対して、塩小さじ2/3、砂糖大さじ1/2程度を目安に加え、その中にお肉を30分ほど漬けると、下味もついて、驚くほどやわらかくなりますよ。またマリネした状態のまま冷凍もできるので、時間がある時にまとめて作っておくのもおすすめです。
少しの手間で食感は大きく異なりますよ。ぜひ試してみてくださいね。
AUTHOR
和田 梓
管理栄養士。これまでヘルスケアIT企業にて、ダイエット・糖尿病・IBD・CKDなど、幅広い悩みに向けたレシピ開発を100件以上行う。その他、記事執筆、WEBページの企画・編集、保健指導などに従事。ハーブやスパイスを使った創作家庭料理が得意。
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く