〈糖質クイズ〉アイスクリームとプリン、どちらが多い?管理栄養士が解説

 〈糖質クイズ〉アイスクリームとプリン、どちらが多い?管理栄養士が解説
canva
栗城智子
栗城智子
2024-02-25

ダイエット中など「アイスクリームとプリンとではどちらが糖質が多いのかな?」と思われる方もいるのではないでしょうか。本記事ではアイスクリームとプリンの糖質量やカロリー、アイスクリームの種類別について解説します。

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アイスクリームとプリンの糖質

今回は八訂の食品成分表におけるアイスクリーム(高脂肪)とカスタードプリンとで比較をしてみましょう。100gあたりの糖質量(単糖糖類)の比較をおこなった場合、アイスクリームは18.1g、カスタードプリンは14.5g含まれています。よって、同量あたりの糖質量が多いのはアイスクリームです。カロリーを比較した場合、アイスクリームは205kcal、カスタードプリンは116kcalのため、アイスクリームはカスタードプリンの倍近くのカロリーであることがわかります。アイスクリームは乳製品や砂糖をたっぷり使って作るため、カロリー・糖質・脂質ともに多めの食品といえるでしょう。

アイスクリームの種類別を解説

上記は「アイスクリーム」のデータを参考にしました。しかし私たちがよくいう「アイス」には、実はアイスクリーム類の3種と氷菓の計4種類があります。これらはおもに乳固形分と乳脂肪分の割合によって分けられています。下記はそれぞれの割合の数値を「アイスクリーム類及び氷菓の表示に関する公正競争規約」から引用したものです。

  • アイスクリーム(乳固形分15.0%以上、うち乳脂肪分8.0%以上のもの)
  • アイスミルク(乳固形分10.0%以上、うち乳脂肪分3.0%以上のもの)
  • ラクトアイス(乳固形分3.0%以上のもの)
  • 氷菓(乳固形分がラクトアイスより少ない・入っていない)

アイスミルクとラクトアイスの糖質・カロリー

私たちが普段「アイス」と呼んでいる、クリーミーな「アイスクリーム類」についても糖質やカロリーをチェックしてみましょう。

八訂の食品成分表においてアイスミルクの糖質量は「差引き法による利用可能炭水化物」のみの記載であるため、女子栄養大学出版部のwebマガジンに記載のある換算式を用いて単糖当量の推計値を計算しました。すると、アイスミルク100gあたりの糖質量は25.7g、カロリーは167kcalでした。一方で、ラクトアイス100gあたりの糖質量は20.9g、カロリーは217kcalでした。つまり、アイスクリームより乳固形分や乳脂肪分の割合が少ないからといってカロリーダウンになるわけではなく、むしろ高カロリーとなる場合もあることがわかります。

まとめ

本記事ではアイスクリーム類とプリンの糖質、そしてカロリーについて紹介しました。またアイスクリームの種類別により、乳脂肪分が少ないからといってダイエットによいとも言い切れないことがわかりました。日頃から栄養成分表示などの裏面情報をチェックし、食生活を楽しんでいきましょう。

〈参考文献〉

文部科学省|食品成分データベース|乳類/<牛乳及び乳製品>/(アイスクリーム類)/アイスクリーム/高脂肪

文部科学省|食品成分データベース|菓子類/<デザート菓子類>/カスタードプリン

文部科学省|食品成分データベース|乳類/<牛乳及び乳製品>/(アイスクリーム類)/アイスミルク

文部科学省|食品成分データベース|乳類/<牛乳及び乳製品>/(アイスクリーム類)/ラクトアイス/普通脂肪

公正取引委員会|アイスクリーム類及び氷菓の表示に関する公正競争規約・公正競争規約施行規則

女子栄養大学出版部|Webマガ|【成分表連載34】「炭水化物がやはりわからない」にお答えします

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栗城智子

栗城智子

大学卒業後、食品メーカーにて商品開発や品質保証の業務に従事し、管理栄養士を取得。特定保健指導やドラッグストア勤務において、人々の食事や健康、サプリメントに関する悩みに寄り添う。上記資格のほかフードスペシャリスト、離乳食・妊産婦食アドバイザー、日本化粧品検定1級、アロマテラピーアドバイザーなどの資格を保有。食と健康について学びを続けている。現在は子育てをしながら管理栄養士ライターとして執筆や商品監修に携わる。



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