【実は危険?ポジティブ思考の落とし穴】精神科医が解説、楽観的すぎる事で起こるメンタルへの悪影響
精神科で外来を行い、6万人以上インスタやvoicyのフォロワーに対してHSP気質に関する発信、書籍刊行など幅広い分野で活動する精神科医しょうさんが、HSPやメンタルヘルスに関する身近なギモンを解説。生きづらいをラクにするためのヒントを連載形式で紹介します。
こんにちは精神科医しょうです。ポジティブなのはとても良い事ではあります。しかし、実はポジティブすぎるのは、メンタルへの悪影響を及ぼす事があります。ではその悪影響とはどのようなモノなのでしょうか?
1 ポジティブすぎる事で起こるメンタルへの悪影響
例えば、ポジティブすぎる事で起こるメンタルへの悪影響は、以下のようなモノがあります。
①現実逃避
→過度なポジティブさは、現実の課題や問題から目をそらす傾向があります。これによって、問題解決や適切な対処が難しくなり、ストレスの原因が解消されない可能性があります。
②感情の抑制
→過度なポジティブな姿勢は、本来表現されるべき感情を抑制する可能性があります。悲しみや怒りなどの負の感情を無視することが、感情の健康に悪影響を与える可能性があります。
このように実はポジティブすぎても、メンタルの不安定につながってしまうこともあるんですね。しかし、ネガティブ過ぎるのもメンタルには良い状態とは言えません。ではどうすれば良いのでしょうか?
2 ポジティブとネガティブのバランスが大切
ポジティブとネガティブこの両者のバランスが保たれることで、
①柔軟な感情の調整がしやすくなる
②ストレスの軽減や蓄積への予防
③正しい自己認識の向上
このようなメリットを受け取れ、メンタルの安定につながっていきます。そこで、バランスを維持するために、ぜひ意識してほしい事があります。それは「感情を受け入れること」なんです。ポジティブな感情だけでなく、ネガティブな感情も受け入れることが大切です。ですが、ポジティブな感情は受け入れやすくても、なかなかネガティブな感情を受け入れるのは難しいですよね。そんな時は次の方法を意識してみてください。
3 ネガティブな感情を受け入れるアプローチ方法3選
①感情を認識する
②感情を客観的に見る
③感情の起源を理解する
では1つずつ深堀りしていきましょう。
①感情を認識すること
感情を認識する具体的な方法として、言葉に出して自覚するという方法があります。例えば、「今、不安を感じていることに気づいた」このように言葉に出してみましょう。また、言葉に出すのが苦手という方は、文字として感情を表現してもよいですね。または色や形で視覚化するのもオススメです。
②感情を客観的に見る
そうすることでネガティブな感情に直面した際、一時的なものであり自分全体を定義しないことを認識し、「この感情は過ぎ去るものだ」と自分に言い聞かせます。すると感情は時間が経つにつれ変化し、将来的には薄れ、新たな感情がやってくることを理解します。このアプローチにより客観的に感情を見つめ、冷静に対処することが可能になり、結果としてネガティブな感情も受け入れやすくなります。
③感情の起源を理解する
感情の起源を理解する方法はまず感情がどこから来ているのか、なぜその感情が生じているのかを考えることです。感情の起源を知ることで具体的な原因が明らかになり、それに基づいて対処方法を考えることができます。対処方法が見つかればパニックを避け、冷静な状態を保ちやすいですよね。これにより、「大丈夫、問題ない」とネガティブ感情を受け入れやすくなります。
このようにネガティブな感情に対してアプローチをかけていくことで、少しずつ受け入れる事ができるようになるはずですよ。
4 まとめ
今日はポジティブすぎる事で起こるメンタルへの悪影響についてのお話でした。ポジティブな事は良い事です、しかし過度なポジティブは意外と危険性があります。そのため今日紹介した方法で、ぜひポジティブとネガティブのバランスをとっていきましょう。
AUTHOR
精神科医しょう
普段は精神科医として働きながら、InstagramやvoicyにてHSP気質に関する発信も行なってます。総フォロワー7万人以上の方々に対し、「他人軸ではなく自分軸で気楽に生きられる」をテーマに発信中。 自分軸になりたい方は是非、私の発信をのぞいてみてください♪ 書籍(https://www.amazon.co.jp/dp/4046060034)
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