連載|Dr.yogiの医療の現場からVol.1「外科医提唱AKヨガの始まり」

 連載|Dr.yogiの医療の現場からVol.1「外科医提唱AKヨガの始まり」
川村明先生

ヨガを始めることで、自らの不調を乗り越え、その経験を生かす外科医の川村先生。医療の現場での「生きているヨガ」とは…。

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「かわむら式アンチエイジングAKヨガ」の始まり

それは私の診察室から始まりました。2013年9月27日、79歳の腰の曲がったひとりの女性が手押車をやっとこさ押しながら、診察室に入ってきました。その患者様Sさんは20年前から高血圧の治療で私のクリニックに通っておられました。8月末に首の痛みがあり、総合病院の整形外科に紹介したところ、頸椎ヘルニアで「安静にしないと車椅子になるよ」と整形外科の先生に言われ、先生の指示どおりに安静にしていたら、首や腰が固まり自転車にものれなくなり、今では手押車なしでは歩けないようでした。「先生、助けてください。このまま寝たきりになるのは、イヤです。先生、なんとかなりませんか?」とSさんは、私の手を握って懇願されました。最近よくつまずき、転倒しけがが絶えなかったので心配していましたが、この寝たきり寸前状態の Sさんには西洋医学ではなす術がない気がして、鍼灸を受けてみたら、とお誘いしました。すると、 Sさんの体を診た鍼灸師である私の妻が「鍼灸では筋肉をゆるめることはできるけど、筋力をつけるためにヨガを教えてみたら、良くなるかも」と言ってきたのです。私はそれまで通常のハードなヨガしか経験していなかったので、正直なところ足元がおぼつかないお年寄りにはとても向かないと決めつけていました。 「私が腕を支えてあげるから大丈夫だよ」なんて妻が言うので、恐るおそる「Sさんでもできるヨガ」を始めた次第です。こうして、「かわむら式アンチエイジングAKヨガ」が産声をあげました。

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