【皮膚科医が指南】ガサガサ唇がぷるぷるに潤う！リップの正しい塗り方「４ブロックマッサージ」

唇あれで見た目の印象も台無しに？！

10代〜40代女性1,000名に実施したアンケート（ユースキン製薬）では、何らかの症状で唇が荒れていると答えた方が85%と、多くの女性が唇あれに悩んでいる事がわかりました。唇が荒れていると、口紅のノリが悪いだけでなく、血色が悪い事でトレンドのナチュラルな色味の口紅がイメージ通りの発色にならない事も。

「敏感肌になりやすい春、肌をケアする事も大切ですが、唇のケアも怠らないようにしましょう。唇が荒れていると見た目の印象も変わってきます。唇あれが重症化する前にしっかりとケアをして、唇のうるおいと本来の血色を取り戻しましょう。」と語るのは、アオハルクリニック院長で皮膚科医の小柳衣吏子医師です。

正しいケアができれば3日で改善も

唇は皮膚と粘膜の移行部で、他の皮膚とは異なり皮脂膜がほとんどなく、角質層が薄いのが特徴です。また、毛細血管がほかの皮膚より密集しています。

「唇のターンオーバーは3.5〜10日間と唇以外の皮膚と比較すると早いため、正しいケアをすればそれだけ効果も得られやすい部位です。唇あれを改善するには、リップクリームの選び方と塗り方が大切です。リップクリームには大きく分けて化粧品と薬用、さらに医薬品の3種類があります。症状に合わせて選びましょう。」（小柳医師）

リップケアの新メソッド「4ブロック リップマッサージ」

「リップクリームの正しい塗り方、それが「4ブロック リップマッサージ」。①割れやすい口角など全体にムラなく塗ることができる②唇をあまり刺激せずリップクリームを塗ることができるので、カサカサの軽度の唇あれから中程度の皮むけ・炎症をケアできます。」（小柳医師）

やり方　唇を上下左右4つのブロックに分け、中央から口角に向けてだ円を描いて塗る。

唇ケア、その他のポイントは？

「正しいリップケアを行うことで、唇あれの改善とともに唇の血色も良くなります。これにより、見た目の印象が明るくなります。また、唇あれを助長するNG行動（なめる・かむ）がなくなり、荒れにくい唇になります。ケアをしても改善しない場合は専門医の受診を。」（小柳医師）

リップクリームの選び方

「乾燥しがちな時は、化粧品リップや薬用リップなど自分の唇に合うものを使いましょう。唇が割れがちな時は、薬用リップを選び、塗った時にスースーしない、刺激の少ないものがおすすめです。ひび割れやただれがある時は、治療効果のある『医薬品』と表記のあるものを選びましょう。」（小柳医師）

リップクリームの塗り方

「唇を4ブロックに分けて、1ブロックずつリップクリームを縦に円を描くようにマッサージしながら塗ると、塗りムラがなく、血行促進にもつながります。塗る時は荒れやすい口角を意識してください。特に症状が気になる時は、夜寝る前にスペシャルケアをするのがオススメです。リップクリームの量を意識し、指でなじませるようにマッサージしましょう。」（小柳医師）

【基本の塗り方】

・リップクリームを塗る時は、４つのポイントをおさえましょう。

・唇を４つのブロックに分けて１ブロックずつ塗ることで塗りムラを防ぎます。

・唇の縦ジワにそって中央から口角に向けて、だ円を描くようにやさしく塗ります。

【タイプ別 塗り方のポイント】

●スティックタイプ

●チューブタイプ

乾燥や荒れが気になる時は、夜寝る前のスペシャルケアを。塗り方だけでなく、塗る量も意識します。

●ジャータイプ

教えてくれたのは…小柳 衣吏子（こやなぎ えりこ）医師 

【専門分野：皮膚科、美容皮膚科】アオハルクリニック(港区六本木)院長。ウェルエイジングをめざす皆様のため、日々探求している皮膚の専門家。平成10年順天堂大学医学部卒業後、平成23年、AOHAL CLINIC院長に就任し、現在に至る。順天堂大学医学部 皮膚科助教(非常勤)、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本美容皮膚科学会会員、日本抗加齢医学会専門医。著書に「美肌の王道」(日経BP社)。雑誌、テレビ番組などメディアでも活躍中。