貧血気味&顔色が悪い人はぜひ飲んで!しじみとほうれん草の味噌汁【管理栄養士が教える健康味噌汁】

 貧血気味&顔色が悪い人はぜひ飲んで!しじみとほうれん草の味噌汁【管理栄養士が教える健康味噌汁】

素朴な香りと味わいで私たちを癒してくれる味噌汁は、日本人の食卓に欠かせない一品です。どんな具材とも相性がよく、おいしく食べられるところも味噌汁の魅力のひとつですね。味噌汁は食材との組み合わせ次第で、さまざまな健康効果が期待できる料理に変わります。今回は貧血の予防効果がある味噌汁の具材を紹介するので、貧血症状が気になる人は参考にしてください。

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貧血予防におすすめの具材は【しじみとほうれん草】

しじみとほうれん草の健康効果

しじみとほうれん草の味噌汁で貧血予防
撮影:いしもとめぐみ

意外と悩まされている人が多い、貧血。めまいや立ちくらみ、頭痛、倦怠感、顔色が悪いといった不調は、貧血が原因かもしれません。

貧血予防には、鉄の摂取が効果的であることはよく知られています。鉄は、赤血球に含まれるヘモグロビンの成分です。ヘモグロビンは肺で酸素と結びつき、血液の流れにのって体中に酸素を運ぶ役割を担っています。鉄が不足するとヘモグロビンがうまく作られなくなり、正常に機能する赤血球の数が減ってしまいます。その結果、全身へ十分な酸素を運べなくなり、体中で酸素が不足して貧血症状があらわれるのです。

ビタミンB群に含まれるビタミンB12と葉酸も、貧血予防に効果的な栄養素です。これらは赤血球を作るのに必要とされるため、どちらも「造血のビタミン」と呼ばれています。鉄を十分摂取していても、ビタミンB12と葉酸が不足していれば正常な赤血球は作れません。鉄は一般的に不足しがちであるため、積極的に摂取してほしい栄養素ですが、貧血予防にはビタミンB12と葉酸の摂取も大切です。 

今回、貧血予防におすすめする食材は、しじみです。二日酔いに効くイメージが強いしじみですが、実は鉄が豊富な食材でもあります。さらにビタミンB12も多く含んでいるため、貧血予防に効果的なのです。

鉄が豊富な食材といえば、ほうれん草が思い浮かびますね。ほうれん草は野菜類の中では比較的鉄を多く含んでいます。さらに葉酸も含んでいるため、ビタミンB12が豊富なしじみと組み合わせれば、貧血予防の強い味方になるでしょう。

味噌に含まれる貧血予防成分

ビタミンB12は魚介類や肉類などの動物性食品に多く含まれる栄養素であり、基本的に野菜や果物といった植物性食品にはほとんど含まれていません。しかし納豆やしょうゆ、味噌などの発酵食品は、大豆を原料とする植物性食品でありながらビタミンB12を含んでいます。なぜなら発酵の過程で、微生物によりビタミンB12が生成されるからです。 

味噌には、肌や髪の毛、筋肉といった私たちの体を作るもとになる栄養素、たんぱく質が含まれています。ヘモグロビンはヘムという色素とたんぱく質が結びついた成分なので、味噌汁からたんぱく質を摂ることはヘモグロビンの材料を補うことにもつながります。

しじみとほうれん草の味噌汁の作り方

【材料】2人分
しじみ:150g
ほうれん草:1株
水:350ml
味噌:大さじ1と1/2

【作り方】

1.ほうれん草はゆでて水気を絞り、3cmの長さに切る。

2.しじみは塩水に浸して砂抜きをしてから、流水で殻をよく洗う。

3.鍋に水と2のしじみを入れて、火にかけて沸かす。

4.しじみの殻が開いたら、3分ほど弱火で加熱する。

5.1のほうれん草を加えて鍋の火を止め、味噌を溶き入れる。

ほうれん草はえぐみがあるので、別でゆでてから味噌汁の仕上げに加えてください。しじみからうまみが出るので、だしがなくてもおいしい味噌汁ができあがります。

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AUTHOR

いしもとめぐみ 管理栄養士

いしもとめぐみ

管理栄養士。国立大学文学部を卒業後、一般企業勤務を経て栄養士専門学校に入学し、栄養士資格を取得。病院給食、食品メーカーの品質管理、保育園栄養士を経験して2022年に独立。食が楽しくなるレシピを発信するほか、栄養・健康分野の記事執筆を中心に活動中。



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しじみとほうれん草の味噌汁で貧血予防