「血液の巡りをよくする」薬膳3選|管理栄養士の健康痩せごはん【4ヶ月チャレンジ】

 にら玉味噌汁
GLOCAL EATs|トトノイメシ
石松佑梨
石松佑梨
2022-11-19

アスリート専属管理栄養士として活動する石松佑梨さんが提案する、ダイエット朝ご飯。今回は血流改善をテーマにした食トレです。

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血流を悪くする「動脈硬化」を引き起こす食事とは?

加齢、喫煙、飲酒、肥満、脂質異常症、高血糖、高血圧などが動脈硬化を引き起こすことはよく知られています。血管が柔軟性を失って、硬く分厚くなると血流は悪くなります。

コレステロールを酸化させない「抗酸化物質」を積極的に摂る!

LDLコレステロールは一般的に悪玉コレステロールと呼ばれていますが、脂質を全身に運んでくれる重要な働きをしてくれているものです。ネックなのはLDLコレステロールが非常に酸化しやすいという点にあります。体内の活性酸素によって酸化した「酸化LDLコレステロール」は、血管を傷つけて動脈硬化を引き起こすのです。

LDLコレステロールを酸化させないためには、できるだけ日々のストレスを取り除き、活性酸素を減らすこととあわせて抗酸化作用のある食べ物の摂取がカギをにぎります。

血糖値の急上昇が「酸化」を引き起こす!

高血糖予防には糖質の過剰摂取を控えることから始めてみましょう。とくにジュースやアイスに多く用いられる「異性化液糖」は血糖値スパイク(=血糖値の急上昇)を引き起こしやすく、体内に酸化ストレスをもたらす原因となります。

血圧を抑える「カリウム&マグネシウム」!

血管にずっと圧力がかかっている状態(=高血圧)は血管を硬くもろくします。高血圧予防の基本は減塩と言われていますが、一方で、塩分の排出を促す「カリウム」や、血管の柔軟性を高める「マグネシウム」の摂取も重要です。カリウムやマグネシウムは、緑黄色野菜、海藻類、豆類に多く含まれています。

朝におすすめ「血液の巡りをよくする」薬膳3選

前回の記事(→コチラ)では、貧血改善についてご紹介しました。血液の量が増えてきたら、血液の巡りをよくする食トレも取り入れていきましょう。

①ニラ玉の味噌汁

ニラ玉の味噌汁
ニラと卵の味噌汁

ニラ:ニラ特有の臭い成分であるアリシンには血液サラサラ効果があります。またビタミンEとビタミンCの相乗効果で動脈硬化の原因となるLDLコレステロールの酸化を防ぎます。

卵:血液の材料であるたんぱく質と鉄を多く含みます。

味噌:胃腸を整えることで、たんぱく質や鉄の吸収率を高めます。

②ヒジキおにぎり

ひじきおにぎり
ヒジキおにぎり

ヒジキ:ヒジキには血液を補って、巡らせる働きがあります。ただし、植物性の鉄は吸収率が悪いので、枝豆や油揚げでたんぱく質を補って鉄の吸収率をあげましょう。またヒジキに豊富なマグネシウムは血管をしなやかにします。

米:栄養を受け入れる側である胃腸を整えることで、鉄の吸収率を高めます。

③アボカドサーモン丼

アボカドサーモン丼
アボカドサーモン丼

アボカド:豊富なビタミンEがコレステロールの酸化を防ぎます。

サーモン:魚油に多く含まれるEPAは動脈硬化予防に効果があります。たとえば中性脂肪やコレステロールの余分な合成を抑えたり、血栓をできにくくしたり、血管の弾力を保ったりする働きがあるのです。またサーモンの色素成分であるアスタキサンチンには、強い抗酸化作用が認められています。さらに、朝のたんぱく質摂取は効率的な筋肥大につながるという報告があります。筋肉のポンプ作用は、血液の巡りをよくしてくれるでしょう。

いかがでしたか?

血流は4ヶ月〜半年で改善できます。冬がんばったら、春には違うわたしが待っていると思うとワクワクしませんか。何かを始めたいと思っている方は、ぜひこの冬一緒にチャレンジしましょう。

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AUTHOR

石松佑梨

石松佑梨

サッカー日本代表選手をはじめ、世界で活躍するトップアスリートたちの専属管理栄養士として従事。のべ2万人以上に提供してきた「頑張らない食トレ」を武器に、近年は企業の健康経営や地域創生も展開する。幼い頃から「おいしい」への執着心が人一倍強く、おいしく健康に食べるための「ずるい栄養学」で、誰もがおいしく食べて健康になれる社会を目指している。著書に『過去最高のコンディションが続く 最強のパーソナルカレー』(かんき出版)がある。



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