食事だけでなくファッションまで|環境保護の視点からヴィーガンを主張するセレブたち

 食事だけでなくファッションまで|環境保護の視点からヴィーガンを主張するセレブたち
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長坂陽子
長坂陽子
2021-12-02

現在、スコットランドのグラスゴーでCOP26(国連気候変動枠組条約第26回締約国会議)が開催されている。二酸化炭素の排出量を抑え地球温暖化を抑えることを目指し、各国のリーダー話し合いが進められているが、その中で1つのカギとなると言われているのが「肉食を減らすこと」。

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国連の報告書「Livestock's Long Shadow(畜産の長い影)」によると現在地球上で一番土地を使っているのは工業型の畜産業。肉を生産するのに地球の陸地の1/4が使われているそう。世界中の人が肉や乳製品を消費し続ければ家畜の放牧や飼料の栽培のためにより多くの土地が必要になり、森林を伐採をしなくてはならなくなる。森林は温暖化の原因となる二酸化炭素を吸収する働きを持っているので、それがなくなれば地球の温度が上がってしまう。

環境保護の視点からヴィーガンになろうとするセレブたち

そのため健康上の理由だけでなく環境保護の観点からヴィーガンやベジタリアンになろうとアピールするセレブも多い。その1人が俳優ホアキン・フェニックス。COP26に合わせて開催されたオンラインイベント「TED Countdown Global Livestream」に出演、スピーチを行った。

ホアキンはヴィーガン生活を長年続けているセレブとして有名。食事だけでなく動物性の素材を使った靴や服も身につけない。スピーチでは「私たちは地球的規模で起きている本当に危機的状況の中で生きている。多くの人は私たちの家、事業、交通手段、私たちの体に燃料を供給する方法が温暖化の最大の原因であることを知らない」。体の燃料とはもちろん食料のこと。ホアキンはこれらの方法を「大きく変えなくてはならない」と訴える。

今回の講演にはホアキンのパートナーで俳優のルーニー・マーラも一緒に出演。ルーニーは「大きく変えなくてはいけないと聞くと圧倒されてしまう。でも私たちにとってヴィーガンとして生きていくことは特権。毎日、1日に何回も自分たちが地球に大きな影響を与えているということがわかるのだから」。

アメリカでは最近、マクドナルドがヴィーガンパテのバーガーの提供をスタート。代替肉が着実に普及している。温暖化のために今すぐ行動を起こすことが求められる今、何を食べるかを選択することが地球を守る手段になることを意識したい。

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長坂陽子

長坂陽子

ライター&翻訳者。ハリウッド女優、シンガーからロイヤルファミリー、アメリカ政治界注目の女性政治家まで世界のセレブの動向を追う。女性をエンパワメントしてくれるセレブが特に好き。著書に「Be yourself あなたのままでいられる80の言葉」(メディアソフト)など。



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