秋の入り口には滋養たっぷりの「さつまいもご飯」｜せきねめぐみの、肩の力を抜くごはん

みなさん、こんにちは。秋らしい気候の毎日。秋分を迎えたばかりですが、やっぱり秋晴れは気持ちがスッとしていいですね。台風一過の今日これを書いていますが、私の住む鎌倉からは遠くの美しい山の峰々、その中に一朶の雲を従えてスクっとそびえたつ富士山、そして伊豆半島や真逆の三浦半島の隅までがきれいにくっきりと見渡すことができました。

さて、もうすぐ九月も終わり。2021年も残り三ヶ月となりました。なんて早いのでしょうか。みなさんは今年のうちにしておきたいこと、ありますか？ぼちぼち取り組み初めても良いかもしれない時期ですね。「食欲の秋」という言葉はとっても魅力的ですが、2021年という年をとりあえずここまで駆け抜けてきた自分の体、優しく労いながら過ごす秋にしたいものです。

今日取り上げるのは、秋といえばこの食材！の「さつまいも」。ほくほく、しっとり、湯気立つ出来立ての焼き芋はそのままで贅沢な一品。冬にはねっとり甘い干し芋が食べたくなりますが、これもまた絶品ですね。太陽に干しただけで甘みが凝縮されて、あの美味しさに。自然の持つエネルギーはやっぱり偉大です。

りんごの５倍以上ものビタミンCを含む「さつまいも」

さつまいもの栄養分として知っておきたいのは、βカロテンやビタミンCなどの私たちに欠かせない「抗酸化物質」。特に高濃度のβカロテンは眼の健康を守ってくれます。私たち現代人はスマホやパソコンを触らない日はないといっていいほどで、とにかく眼の酷使をしがち。さつまいもが眼に良いというと意外かもしれませんが、これは嬉しいニュース！ぜひ日々の食卓に並べたいですね。

ビタミンCは肌トラブル改善に摂りたいところ。さつまいものビタミンCは強いタンパク質を含んでいるおかげで熱を加えても流出しにくいため、熱調理しても心配いりません。さつまいも一本にはりんごの５倍以上ものビタミンCが入っていますし、その他にもビタミンBやE、造血を促す葉酸、腸内を整える食物繊維、血液をさらさらにしてくれるカリウム、ポリフェノールの一種アントシアニンも豊富なとても素晴らしい野菜なんです。

シンプルな調理で芋そのものの滋味を味わって

さつまいもを調理するとき私がオススメするのは、とにかくシンプルな方法ですること。砂糖やたっぷりの油、バターなどをふんだんにまとわせたさつまいも料理やお菓子は沢山ありますが（それは私たちの脳にガツン！と届きます）、あれこれ味付けするよりも芋そのものの甘みと滋味を味わうのが一番ヘルシーで美味しいと思います。

今日ご紹介するシンプルなさつまいも料理は「秋ならではのお芋ごはん」。これさえあれば、あとは具沢山のお味噌汁をつけるだけでも立派な一食になっちゃいます。

まず、食べやすいサイズにさつまいもをカット。そうそう、根菜類の皮には沢山の栄養分がつまっているので、捨てずに皮ごとカットするのがオススメ。さつまいもの皮には特にカルシウムがたっぷり。さらに皮は美しい紫色をしていますので出来上がった時の彩りも美しくなりますよ。

カットしたお芋を、いつも通り炊く準備をしたお米の上にのせていきます。そこに塩をひとつまみ、ふたつまみくらい。美味しい料理酒やみりんがある方はさじ一杯程度入れても良いですが、みりんを入れなくてもお芋自体が充分甘いので、素材の味をそのまま楽しみたい方は塩だけでも充分かもしれません。そこに5センチ角程度の昆布を一枚のせたら、あとは炊くだけ。できあがりです。

いかがでしたか？これから旬の美味しいさつまいも。ぜひおうちで味わってみてくださいね！