生理用品の安全性と環境問題|注目を集める「月経カップ」の魅力と難点は
女性なら誰でもが経験をする生理(月経)。かつて日本女性の生涯の生理回数は50回程度だったと言われていますが、現在は出産や授乳の機会が減り500回ほどに増えたとも言われているそうです。住む国が変われば生理用品の違いが悩みの一つ、なんてこともあります。そんな生理にまつわる生理事情のあれこれを、ロンドン在住の筆者がご紹介します。
生理用品との付き合い方を考えよう
女性の皆さん、生理とはどのように向き合ってますか。
生理がくる頻度、体調は人それぞれ。「なぜこのタイミングで来たの…」とがっかりすることもあるでしょう。そして生理が来るたび、当然のように使っているナプキンやタンポン。持ち運ぶときは荷物としてかさばり、消耗品なのでお金もかかります。
世界中で環境問題が意識されている現在、私たちが頻繁に使う生理用品の原材料の大部分はプラスチックです。包装部分はもちろん、ナプキンの表面材から吸収体は、ポリエステルやポリプロピレン・ポリエチレンが使われ、まさにプラスチックの集合体と言っても良いでしょう。
最近ではケミカルフリーのオーガニックコットン100%のナプキンやタンポン、布ナプキンと様々なもの増えてきたので、そちらにシフトした女性も多いはず。新しいアイテムが次々に現れる中で、あとどのくらい生理と共に生きるのか、少しでもネガティブな気持ちを払拭するにはどうしたらいいか、快適に過ごす為の付き合い方などを考え直す必要があるでしょう。
知っておくべき健康への影響
人間の体が物質を体内に取り込む経路は、飲食物を口から取り入れる「経口吸収」、呼吸によって取り入れる「経気道吸収」、そして皮膚から取り入れる「経皮吸収」の3つがあります。
経皮吸収とは、成分を皮膚から直接、皮下組織や血中に浸透していくこと。例えば、保湿のために美容液を顔に塗り、虫に刺されたらかゆみ止めを塗り、痛みを感じた部分に湿布を貼る…これらは全て経皮吸収。
そして経皮吸収は、体のパーツによって吸収率が異なります。
経皮吸収の吸収率
腕の内側の吸収率を1とした場合、
・かかと0.14倍
・手のひら0.83倍
・頭皮3.5倍
・脇の下3.7倍
・額6倍
・頬・あご13倍
・背中17倍
・陰部42倍
とダントツで陰部の吸収率が高いそうです。その陰部に長時間当てているものに不純物が多く含まれるものだとするとどうでしょうか。その影響で起こりうる症状は、子宮内膜症、子宮頸がん、アレルギー性皮疹、トキシックショック症候群などと言われています。
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