体にいいと思っていても間違っている!? 誤解されがちな食の知識Q&A
食に関する情報はネットを見れば誰でも簡単に手に入りますが、決して正しい情報ばかりではありません。健康にいいと思って続けていた食習慣が、実は間違っていたなんてことも。知っておきたい誤解されがちな食の知識と、正しい知識を学ぶことの大切さについて、ヨガインストラクターで日本食文化栄養協会理事長の菅井悦子さんと、食育や栄養学に精通している同協会理事の根本美穂さんにうかがいました。
Q.朝に飲む「コーヒー」や「スムージー」って体にいいの?
A.体を冷やす作用がある「コーヒー」や「スムージー」はおすすめできません。紅茶などの発酵茶や白湯など、朝は体を温めて!
菅井さん(以下、菅井): 誤解している食の知識は意外と多いですよね。例えば、頭をシャキッとさせたくて毎朝飲む一杯のコーヒー。確かにカフェインは覚醒作用があるけど、一方で体を冷やす作用も。また、ヨギの中には朝食をスムージーなどのドリンク類で済ませる人は多いですが、噛まずに飲めてしまうし、単糖類の果糖や砂糖が入っているので血糖値が一気に上がってしまうデメリットも。また生の野菜や果物は、体も冷やす効果もあるので注意したいですね。朝は体温を上げたい時間帯なのでコーヒーやスムージーはあまりおすすめしません。先生、朝に体温を上げやすい飲み物は何ですか?
根本さん(以下、根本):紅茶、番茶、ウーロン茶などの発酵茶がおすすめです。消化酵素は体温に近い温度で活性化するので、人肌の白湯を一日の始まりに飲むのもいいでしょう。体を冷やすコーヒーや緑茶は、午後の時間帯であればOK。
Q.「脂質」は太るだけ?極力食べないほうがいい?
A.正しく知れば過度な食事制限は無用
菅井:ダイエット中の人は脂質についても誤解していそうですね。
根本:そうですね。脂質=太るというイメージがありますが、油の種類によるので良質な油は積極的に摂取したほうがいいことも。特に魚の脂に含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)には中性脂肪を下げる作用があるんですよ。脂質が不足するとホルモンバランスの乱れや肌の乾燥が目立ってくるので、魚や植物性の良質な脂は積極的に摂って。抗酸化物質を含む野菜と一緒に食べると吸収がアップします。昔の人は焼き魚と大根おろしを一緒に食べていたけど、科学的根拠がない頃から脂質×野菜の食べ合わせを実践していたんですね。おばあちゃんの言い伝え的な食べ方は科学的に正しいことが多いです。
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