米・医学博士が提唱する効率的な腰筋の鍛え方とは|ヨガ解剖学
腰筋を目覚めさせる3つのポーズ
普段、無意識に動かしている腰筋に働きかけ、意識的に動かしていこう。ストレッチと筋強化の両方を行うことで、筋肉の収縮と伸展のバランスがとれる。
ナーヴァーサナ(舟のポーズ)
ほとんどの人が全面的に腹筋のポーズだと思っているだろうが、実は脚と腰筋にもかなり大きな動きが起きている。実際、これは腰筋を等尺性(アイソメトリック)に強化するのにうってつけのポーズである。膝を曲げ、足をマットにおいて背筋を伸ばして座る。腰の両側に指を下ろし、軽く引く力を利用して、胸郭を引き上げる。息を吐きながら両足を床から引き上げて、太腿が床に対して45〜50度の角度になるようにする。両腕を平行にして、脚の脇に伸ばす。大腿骨の付け根を床に押し下げて、ポーズをしっかり固定しつつ胸骨を引き上げる。無理なくたっぷりとした呼吸を5〜10回する間、この姿勢を保つ。
ヴィーラバッドラーサナ Ⅰ(戦士のポーズ Ⅰ)
このポーズは前脚の腰筋を強化し、後ろ脚の腰筋をストレッチするのに役立つ。次のように通常の方法でポーズに入る。足を90〜120cm離して立ち、両方のかかとを一直線に並べて、後ろのつま先をマットの後ろのラインに対し45度の角度になるようにおく。前の膝が第2指の上にくるように曲げ、両腕を上げる。前の膝をまっすぐ引き上げる動きをイメージしよう。実際に膝を引き上げることはできないが、この動きによって腰筋の収縮が促され、骨盤が安定するように感じられるはずだ。5〜10回深く呼吸する間このポーズを保ったら、反対側も同様に行う。
ウッティターパールシュヴァコーナーサナ(体の脇を伸ばすポーズ)
このポーズも戦士のポーズⅠのように、前脚の腰筋を強化し、後ろ脚の腰筋をストレッチする。戦士のポーズⅠから、後ろ足をマットの後ろのラインと平行にして、かかとと土踏まずが一直線に並ぶようにする。前の肘を前脚の太腿におき、反対の腕をマット先端に向けて頭上に伸ばす。ここで、上体を傾けて前の肘を太腿に押しつける。しばらくリラックスしたら、大腿四頭筋を肘に向かって押し上げてみる。最後に、このふたつの動きを同時に行う。上体も太腿もどちらも動かさないこと。それでも、骨盤の中で腰筋が等尺性に(つまり筋肉の長さを保ったまま)働いているのを感じるはずだ。
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