実は栄養たっぷり【ミョウガ】薬味だけじゃもったいない!ミョウガの効果を引き出す調理法
初夏の薬味のイメージが強いミョウガ。日本では『魏志倭人伝』にも登場するほど歴史は古いものの、野菜として食用にしているのは日本だけだとか。海外では主に漢方薬に用いられ、炎症をおさえたり、解毒したりする作用のある生薬として利用されています。そんなミョウガを上手に活用しませんか?管理栄養士がミョウガのパワーをさらにアップさせるコツをお伝えします。
ミョウガの注目の成分は?
ミョウガの鮮やかな赤色は、色素成分のアントシアニンです。強い抗酸化作用があり、活性酸素から体を守る効果で知られています。赤色が鮮やかなものほど鮮度が高いため、選ぶ際の目安にもなります。ミョウガ特有の香り成分であるα-ピネンは消化を助ける作用やリラックス効果などが期待されています。さらに血行促進に働くため、体を温め、発汗作用も。夏に冷えやすくむくみが気になる場合にもおすすめです。
ミョウガの上手な保存方法
乾燥してくると繊維が固くなるため、霧吹きでしめらせたり湿らせたキッチンペーパーでくるんだりして保存袋などに入れて密閉し、みずみずしさを保つことがポイントです。保存は野菜室でOK。冷凍保存もできるので、きざんでから自然解凍でトッピングや、解凍せずにそのまま加熱調理にも使うことができます。時間がないときは水洗いしてから水分をふきとり、まるごとラップに包んで冷凍も可能です。
ミョウガのパワーがさらにアップ!おすすめの食べ方
◆α-ピネンとビタミンB1の組み合わせ
疲労回復やストレス緩和効果がアップするといわれています。豚しゃぶのトッピングやミョウガの豚肉巻きなどの豚肉料理に加え、ミョウガのぬか漬け、みそ汁の具材などに。
※ミョウガにはアクがあるため、生で食べるときには切ったあとすぐに短時間水にさらすようにしましょう。
◆油といっしょに
α-ピネンは油に溶ける性質があるため、天ぷらや炒め物、オイル漬けなどもおすすめです。
◆酢漬けに
ミョウガに含まれるアントシアニンは酢の中の酸と結びつくことにより鮮やかな紅色に。消化機能も高まります。
ミョウガのパワーは古くから薬として使われるほど。薬味として使うだけではなく、いろいろな料理に使ってみてはいかがでしょうか。薬効成分が高いため、一度に大量に食べ過ぎないように自身に合った量を調節することをおすすめします。
参照:
・「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
・「色の野菜の栄養事典」X-Knowledge
・「食材事典」学研
・「色と食材の食事術」枻出版社
ライター/大槻万須美
管理栄養士・フードスタイリスト・腸内ケアフードアドバイザー。楽しく食べて健康に。食の大切さを伝えるため、離乳食講座などの料理教室、バレエダンサーやアスリートのパーソナル栄養サポート、レシピ・コラムの提供など幅広く活動。子どもの頃の毎年の米作り経験から、身近な食体験の重要性についても実感し、おとなと子どもの食育サポートにも力を注いでいる。
Instagram:@tsukiko_shoku_mind
blog:管理栄養士 大槻万須美♪楽しく食べて健康に♪
AUTHOR
NS Labo(栄養サポート研究所)
全国の栄養士、管理栄養士をサービスパートナーとして、健康やダイエット、美容関連の 商品開発や監修、講演やコラム執筆、メディア出演などウェルネス分野を中心に幅広く事 業を行っている。 また、2020年に「ウェルネスライフコーチ協会」を立ち上げコミュニティを通して健康貢 献活動を行っている。
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