【豆乳】体によいからって飲みすぎてない?飲みすぎの量や影響、適量について管理栄養士が解説

 【豆乳】体によいからって飲みすぎてない?飲みすぎの量や影響、適量について管理栄養士が解説
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広田千尋
広田千尋
2023-11-03

美容や健康によいといわれる豆乳。しかし、健康によいからといって飲みすぎると、かえって体の負担になることがあります。豆乳はどのくらいからが飲みすぎなのか、また飲みすぎによりどのような影響があるのでしょうか。豆乳の適量についても知り、適切に取り入れましょう。

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豆乳の飲みすぎにより考えられる影響

豆乳を飲みすぎてしまうと、下記の影響が出る恐れがあります。

カロリーを摂りすぎにより太る

豆乳の飲みすぎによりカロリーを摂りすぎてしまうと、太ってしまう恐れがあります。豆乳(調製)のコップ1杯(約200ml)あたりのカロリーは122kcalほどです。1杯程度であれば太る心配は少ないのですが、例えばコップ3杯(約600ml)では366kcalとなり、おにぎり2個分のカロリーになります。ダイエットのために、とたくさん飲んでしまうと、逆効果となってしまうことがあります。

カルシウム不足や栄養バランスの乱れが起きる

豆乳ばかりを飲んでいて、食事がおろそかになってしまったり、牛乳などのカルシウム源となるものをとらなかったりすると、カルシウムなどの栄養不足や、栄養バランスの乱れが起きてしまうことがあります。豆乳に含まれるカルシウムの量は、牛乳の3分の1以下です。豆乳だけを取り入れるのではなく、牛乳やほかの食べ物などをバランスよく取り入れることが大切です。

大豆イソフラボンの過剰摂取につながる

豆乳には大豆イソフラボンが含まれ、たくさん飲むと過剰摂取につながる恐れがあるため注意が必要です。大豆イソフラボンは、体内で女性ホルモンと似た働きをすることが知られており、美容や骨粗しょう症の予防、更年期障害の症状を軽減するのに役立つといわれています。このように、適量であればうれしい効果が期待できますが、過剰摂取によりホルモンバランスを崩すのではないかと考えられています。
過剰摂取したからといって、すぐに影響が出るとは考えにくいのですが、長期的に大量摂取するのは避け、次に紹介する適量を心がけるようにしましょう。

豆乳の1日の適量はコップ1杯(約200ml)ほど

豆乳の適量
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豆乳は1日コップ1杯(約200ml)を目安に取り入れるようにするとよいでしょう。大豆イソフラボンの1日摂取量の上限値は70~75mgとされており、豆乳コップ1杯では平均49.6mgほどという報告があるため、この程度であれば大豆イソフラボンを摂りすぎる心配を減らせます。
またコップ1杯程度の量は、カロリーの摂りすぎや栄養バランスの乱れにもつながりにくい量でもあります。豆乳を毎日飲むのは問題ありませんが、適量を心がけるようにしましょう。


豆乳を適量取り入れることで、大豆イソフラボンの美容・健康効果が期待できたり、満腹感からダイエットに役立ったり、腸内環境を整えるのをサポートしたりと、さまざまなうれしい働きが期待できます。適量を心がけ、ぜひ上手に活用しましょう。

【参考文献】
・文部科学省,日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
・食品安全委員会, 大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A

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AUTHOR

広田千尋

広田千尋

管理栄養士。病院や保健センターなどで幅広い年代の栄養サポートに携わった後、フリーランスとして活動を開始。現在はコラム執筆を中心に、レシピや献立の提案なども行っている。



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