【あなたは大丈夫？】自覚がないことも…「笑顔うつ病」の怖さと特徴を精神科医が解説

こんにちは！精神科医しょうです。みなさんは笑顔うつ病という言葉を聞いたことがありますか？笑顔うつ病とは正式な病名ではありません。世の中にはうつのような症状を心に抱えながらも、普段通りに日常生活を送っている方が沢山います。その方々のことを笑顔うつ病と呼んでいます。また笑顔うつ病は周囲から気付かれにくいだけではなく、自分自身も病気のサインを見逃してしまうという場合があります。そして気付いた時には、進行し状態が悪くなってしまうなんてこともあるため、危険なんですね。ではまず笑顔うつ病のチェックリストをして、自分の状況をチェックしてみましょう。

1 笑顔うつ病のチェックリスト

①仕事は普段通りにこなせるが集中力がない
②帰宅後は疲れ果てて何もやる気が起きない
③ちょっとしたことにエネルギーを使ってしまい、休日を楽しむことができない
④仕事中のミスや些細なことを思い出して、落ち込んでしまう
⑤いつも虚無感や希死念慮がある
⑥他人からは「元気」だと言われるが、落ち込んだり塞ぎ込むことが多い
⑦今まで楽しんでいた趣味や娯楽が楽しめなくなった
⑧職場や人前では普通に振る舞えるが、行くまでの道中や仕事中に虚無感がある

確かに笑顔うつ病は明確な診断方法はなく、項目に当てはまっているからといって、必ずしも微笑みうつ病だとは限りません。ですが多くの人の場合、このような心身の症状が現れています。

2 笑顔うつ病になりやすい人の特徴

「笑顔うつ病になりやすい」と言える人の特徴についても簡単に触れておきましょう。

①真面目で責任感が強い
②相談が苦手で一人で抱え込みやすい
③常に周囲への気配り、気遣いを忘れない
④迷惑をかけたくないという気持ちが強い
⑤周りからの評価を気にする傾向が強い
⑥面倒見が良い
⑦ストレス解消が苦手でため込みやすい
⑧柔軟な考え方をするのが苦手

どうでしょうか？「もし当てはまる部分が多い…」「これは私の事かもしれない…」不安を感じた方もいらっしゃるかもしれません。ですがまずは自分の性格や考え方、特徴などを知っておくだけでも、微笑みうつ病への自覚や予防につながります。なので当てはまっていたからと言って、必要以上に不安にならなくても大丈夫ですよ。一緒に予防策を考えていきましょう。

笑顔うつ病の予防策

①ストレス解消やリラックス方法を見つける

微笑みうつ病になってしまう原因の1つとして、ストレスやプレッシャーがあります。そのため、自分に合ったストレス解消法やリラックス方法を見つけて置くことは、微笑みうつ病の予防につながります。例えば、

・瞑想
・運動、散歩
・自然に触れる、
・ゆっくりとお風呂に浸かる
・アロマで落ち着く匂いをかぐ
・質の高い睡眠をとる

など、自分にあったストレス解消法やリラックス方法をいくつか見つけておきましょう。

②完璧主義を改善する

極端な完璧主義も無理のしすぎや大きなプレッシャーとなり、笑顔うつ病の原因となりかねません。そのため

・ありのままの自分を認められるよう自己受容を促進する。
・できた部分を見つけるよう意識し、自分を褒める習慣を作る

などの対策をして、完璧主義の改善につなげていきましょう。

まとめ

今日は笑顔うつ病の特徴や予防策についてお話しました。笑顔うつ病は、その特徴から周囲の理解が得られにくかったりするなど、どうしても一人で抱え込み、悩んでしまう人が多いです。どうか一人きりで悩まず、倦怠感や気持ちの憂鬱が続いているなら、我慢せずに医療機関に相談する選択肢もとって欲しいと思います。