【コーヒー】カフェインは1日どれくらい摂っていい?カフェインのメリットとデメリットを栄養士が考察
朝に眠気を覚ましたい時や仕事の合間にほっと一息つきたい時。コーヒーを日常的に飲んでいる方も多いのではないでしょうか?ただ気づくと、朝も昼も夕方も飲んでしまったということもしばしば。カフェインは1日どれくらいが適量なのでしょうか?
カフェインのメリット・デメリット
カフェインはコーヒー豆やココア豆、茶葉に含まれている天然の物質です。実は風邪薬や鎮痛剤、酔い止めの薬などの市販薬にも配合されている場合もあります。そんなカフェインのメリットは以下の通りです。
①眠気が覚める
コーヒーを飲むと眠気が覚めるのは、カフェインが中枢神経に働きかけ、神経が興奮するから。眠い時にコーヒーを飲むとすっきりする一方、夜にコーヒーを飲んで寝れなくなったと感じる方もいるのではないでしょうか。
②集中力が高まる
中枢神経に働きかけて神経を興奮させることで、アドレナリンが分泌して、集中力が高まるというメリットもあります。ちなみに缶コーヒーを飲んだ場合の血中カフェイン濃度が一番高いのは1時間後、カフェインが半減するのが6時間後という研究データも。個人差が大きいのであくまでも目安ですが、仕事で集中したい場合は、1時間ほど前にコーヒーを飲み、寝れなくなる心配がある人は、夕方以降はコーヒーを控えた方がいいでしょう。
デメリットとしては、カフェインを多量に摂取して中枢神経を過剰に刺激すると、めまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠が起こることも。消化器管の刺激により下痢や吐き気、嘔吐などの症状が出ることもあります。また、長期的に考えると、カフェインの摂取によって高血圧リスクが高くなったり、妊婦が大量に飲むことで、胎児が低体重になる可能性も。コーヒーを多量に摂取することによるデメリットがあることを理解して、適量を摂取することが大切です。
カフェインは1日どれくらい摂取しても大丈夫?
カフェインの過剰摂取による健康被害を懸念して、様々な国際機関から摂取量の目安が示されています。カナダ保健省によると、以下のように注意喚起しています。
・健康な成人は最大400 mg/日まで
・妊婦や授乳中、あるいは妊娠を予定している女性は最大300 mg/日まで
・4歳〜6歳の子供は最大45mg/日、7歳〜9歳の子供は最大62.5mg/日、10歳~12歳の子供は最大85mg/日まで
尚、飲み物に含まれるカフェインの量は以下の通りです。
コーヒー(浸出液)・・・60 mg/100 mL
インスタントコーヒー・・・57 mg/100 ml
ウーロン茶(浸出液)・・・20 mg/100 mL
紅茶(浸出液)・・・30 mg/100 mL
コーラ・・・10 mg/100 mL
玉露(浸出液)・・・160 mg/100 ml
エナジードリンク又は眠気覚まし用飲料・・・32~300 mg/100 mL
お茶、ココア、コーラタイプの飲料はほぼ同程度のカフェインを含んでいると言われており、コーヒーはその約2倍のカフェインを含んでいることが多いと言われています。その為、健康な成人はコーヒーはマグカップ3杯まで、妊婦や授乳中はマグカップ2杯まで、紅茶やココアの場合はその2倍量を目安に考えるといいでしょう。また、子供はコーラ350ml缶1〜2本程度にするようにしましょう。
尚、エネジードリンクや眠気覚まし用飲料には、多くのカフェインが入っており、過去には中毒死を起こしたケースも。摂取量を理解して、正しく付き合うようにしましょう。
<参考元>
厚生労働省 食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A ~カフェインの過剰摂取に注意しましょう~
農林水産省 カフェインの過剰摂取について
コカコーラ 「コカ・コーラ」に含まれるカフェイン量はどのくらいですか?
間瀬浩安ほか 医学検査,2015; 64(4): 413-420.
AUTHOR
和田 梓
管理栄養士。これまでヘルスケアIT企業にて、ダイエット・糖尿病・IBD・CKDなど、幅広い悩みに向けたレシピ開発を100件以上行う。その他、記事執筆、WEBページの企画・編集、保健指導などに従事。ハーブやスパイスを使った創作家庭料理が得意。
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