【茄子】ちょい足しに最適な具材は?ひと手間で栄養バランスが整う「茄子レシピ」管理栄養士考案
夏野菜の代表格ともいえる「茄子」。夏に収穫される夏茄子は比較的小ぶりで、皮が薄くて柔らかいのが特長です。生で食べることも多いです。一方秋に収穫される秋茄子は夏茄子よりもやや大きく、皮が厚くて固いのが特長です。秋茄子は、煮物や炒め物など、さまざまな料理に利用されます。今回は夏から秋にかけて旬の茄子にある食材をちょい足ししてより健康に役立つ食べ方をご紹介します。
茄子に含まれる栄養素
茄子は水分が多くあまり栄養が無いと思われることがありますが、食物繊維、カリウム、葉酸などのビタミンを含みます。特に食物繊維は茄子100g中、2.2g含まれています。これは、茄子と同様に水分が多くカロリーが低い、もやしの1.7倍、きゅうりの2倍の量です。カリウムは、100g中220mg含有。これはもやし100g中と比較しても約3倍の量です。
さらに、茄子は皮の紫色が特徴ですが、皮の部分には「アントシアニン」という紫色の色素であるポリフェノールが含まれています。その中で茄子特有のものが「ナスニン」です。アントシアニンは抗酸化作用があり、動脈硬化・がん・老化・免疫機能の低下の一因となる活性酸素を取り除いてくれる働きがあります。
茄子に含まれない栄養素
茄子は低カロリーであっさりしている分、たんぱく質は100g中1.1gと少なめです。味の主張も強くないので、動物性たんぱく質をプラスしてあげると栄養バランスがアップします。
茄子を食べるときの注意点~アク抜きについて~
茄子は、アク抜きが必要とよく言われます。ところが、茄子のアクの成分はコーヒーなどにも含まれるクロロゲン酸というポリフェノールの一種がメインなので、体に悪いものではありません。そのため必ずアク抜きが必要という訳でもありません。
茄子のアク抜きは、切り口の変色を防ぐためや、生で食べた時に感じる独特の渋みを取り除くためには必要です。なので、料理の直前に切って、加熱する場合は、アク抜きは必要ありません。
プラスするのはあの食材!
茄子に不足しているたんぱく質を補うのに最適なのが、乳製品で、中でもチーズがおすすめです。更に味噌も加えれば、味のアクセントにもなります。
茄子にちょい足しで栄養をパワーアップさせるレシピ
茄子の味噌チーズ焼き
茄子の上に、甘辛味噌とチーズをのせて焼くだけ!おつまみにもおかずにも。
【材料】1~2人分
茄子 中2本
味噌 大さじ1
みりん 大さじ1
スライスチーズ 2枚
【作り方】
茄子を一口大5mmぐらいの薄切りにします。味噌とみりんを耐熱容器に入れて10秒加熱して混ぜ合わせておきます。
トースターの受け皿にアルミホイルを敷いて、茄子を並べます。味噌とみりんを茄子の上に塗って上からチーズをのせます。
トースターでチーズに焦げ目がつく程度に焼いて完成。
トースターは200度で5分くらい、様子を見ながら時間を調節してください。
【参考文献】
文部科学省,日本食品標準成分表2020年版(八訂)
AUTHOR
亘美玲
管理栄養士。病院栄養士を7年経験後、食品会社で約15年間メディカルサプリメントや機能性表示食品の商品開発責任者として従事。 2児の母で、自身の妊娠と出産、離乳食作りの経験から母子栄養の研究を重ね、 産前産後ママの栄養サポート、栄養相談、料理教室、レシピ提案、執筆、栄養学講座の活動を行っている。 離乳食や調理の基本についてSNSでも発信をしている。
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