解熱剤と鎮痛剤、同じ?違う?熱があるときの薬の選び方と注意点とは|薬剤師が解説

 解熱剤と鎮痛剤、同じ?違う?熱があるときの薬の選び方と注意点とは|薬剤師が解説
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最近は感染症の流行もあり、ご自宅に薬をストックしておく方も増えてきたことと思います。特に必要なのは解熱剤ですよね。 「痛み止めと同じでいいの?」「種類によって違いはあるの?」という疑問を持ったことはありませんか?ここでは、熱があるときの解熱鎮痛剤の選び方と注意点についてお伝えします。

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鎮痛剤は解熱剤として使ってOK

「頭痛がしたときのために」と鎮痛剤を持ち歩いている方は多いと思います。ほとんど全ての鎮痛剤は、解熱剤として使用してかまいません。実際、「解熱鎮痛薬」とまとめて呼ばれているように、解熱剤と鎮痛剤、どちらの効果も持っています。 中には「鎮痛が得意で、解熱作用がやや弱い」というものもありますが、一般的な風邪やちょっとした頭痛であれば問題なくどちらの効果も得られるでしょう。 市販薬では、「頭痛・生理痛に」というように用途がパッケージに書かれているものもあります。 解熱鎮痛薬の成分であれば効果は同じですので、鎮痛剤として売られているものを解熱剤として使用しても問題ありません。男女で使える・使えないという違いもありませんので、家族全員で使用できます。

シンプルな成分がおすすめ

解熱鎮痛剤は、シンプルな成分のものがおすすめです。成分が多くなればなるほど、副作用のリスクが高くなります。 たとえば、解熱鎮痛に使われる成分は基本的に眠くなりませんので、「無水カフェイン」は不要です。 「総合感冒薬」のように、解熱剤のほかに鼻水を止める成分・咳を止める成分などが含まれているものもありますね。ご家族が何人かいるのであれば、なおのこと「解熱だけ」「咳止めだけ」の成分で揃えることをおすすめします。眠くなる・便秘になるなど副作用が増えるほか、子どもやご高齢の方には向かない成分も多いためです。 鎮痛剤といえば、「胃薬も一緒に飲んだ方がよい」というイメージの方も少なくありません。実際、「NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)」と呼ばれる種類の解熱鎮痛薬を長期間使用する場合には、胃の粘膜を荒らす可能性があるため、胃薬が併用されることが多いです。しかし、熱が出たとき、たまに痛みが出たときに数回使う程度であれば、あまり神経質になる必要はないでしょう。胃薬の成分は、必須ではありません。

子どものインフルエンザにはアセトアミノフェン推奨

大人ではあまり報告がないのですが、子どもがインフルエンザにかかった際に「NSAIDs」を使うことで、ライ症候群を起こすことがあります。 ライ症候群は、ウイルス感染症のときに一部の解熱鎮痛薬を使うことで生じる、脳症(意識障害、嘔吐、けいれんなど)や肝臓の異常のことです。 発症自体は稀ですが、後遺症が残ったり、命に関わったりすることがあります。そのため、18歳までのお子さんにがいるご家庭が常備する解熱鎮痛薬としては「アセトアミノフェン」がおすすめです。

<避けた方がよい成分の例>

・ロキソプロフェン

・ジクロフェナク

・アスピリン

・サリチルアミド

・イブプロフェン

まとめ

今回は、いざという時のために常備しておきたい「解熱薬」について、選び方や注意点について解説しました。 熱が出たときには、ふだん鎮痛薬として使っているものを使ってかまいませんが、子どもがインフルエンザになったときには、成分に気を配りましょう。
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AUTHOR

中山アユム

中山アユム

病院に勤務する薬剤師。感染症・緩和ケアを得意とする。大学病院や市立病院などの総合病院で勤務してきた経験を活かし、薬剤師として働くかたわら、医療ライターとしても活動している。



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