【50代で-9kg減量に成功した栄養士が解説】健康的で太らない「たんぱく質」の摂り方
50代で-9kgの減量に成功した栄養士・橋本加名子さん著書『老けない体をつくる!たんぱく質の10分おかず』 (ART NEXT)より、筋肉量と骨量が激減する50歳以上の人におすすめしたい「適正たんぱく質量の食事法」を紹介します。
健康的で太らないために「たんぱく質」は必要不可欠
代謝アップには、まず筋肉をつけることが大事。その筋肉に必要なのがたんぱく質で す。身体活動がやや多めの人は、1日あたりたんぱく質100g以上摂るよう心がけて。 ただし、1食あたりのたんぱく質量は40g以下におさめます。
おもなたんぱく質の働き
・体のエネルギー源になる
・筋肉をつくる
・血管や血液の細胞をつくる
・臓器をつくる
・内臓が正常に働くためのホルモンや酵素をつくる
・皮膚や爪をつくる
・毛髪や体毛をつくる
筋肉量を維持してきちんと代謝する
たんぱく質は、脂質や糖質(炭水化物)と並ぶ三大栄養素のひとつで、人の生命維持に欠かせない多くの働きを担っています。
なかでも筋肉は水分を除く約80%がたんぱく質によってつくられていて、筋肉量が落ちると代謝量も減ってやせにくい体になるので、食事制限による減量は禁物。しっかりたんぱく質を摂りながら体形を維持することが、老けない体への近道です。
1日に必要なたんぱく質の量は?
目標値:1日100g以上/1食40g以下
たんぱく質をしっかり摂って、運動を無理なく続けるのが健康スリムのポイント!
身長が167cmと高く、仕事柄、立って行なう作業も多いため1日の目標値を100 gに設定。ただし、一度に摂りすぎると使われずに排出したり、体内で脂肪に変わったりするので1食あたり40g以下を目安にします。毎日クリアできなくても意識しているだけで食材やメニ ューの選び方が変わっていきます。
たんぱく質が不足するとどうなるの?
・筋肉量が減る
・太りやすくなる
・肩コリや腰痛に なりやすい
・肌つやが悪くなる
・免疫力が落ちる
・疲れやすくなる
・思考力が落ちる
・持久力が落ちる
食べ物が体内に入ると食品中のたんぱく質はアミノ酸に分解され、筋肉や内臓などの必要部位で機能するたんぱく質に再合成されます。アミノ酸が足りなくなると生命維持活動やエネルギー源としての働きが優先されるため、不足分は筋肉内のたんぱく質が補うことになり、それが続くと不調をきたします。
たんぱく質が豊富な 肉・魚・豆・乳製品を効率よく
動物性と植物性を組み合わせて摂取する
たんぱく質は肉や魚などに含まれる動物性たんぱく質と、大豆などに含まれる植物性たんぱく質があります。動物性は、たんぱく質の構成成分であるアミノ酸をバランスよく豊富に含み、体内への吸収率も高め。植物性はアミノ酸がやや少ないですが、ポリフェノールや大豆イソフラボンなど、たんぱく質以外の成分も含まれているので、両方を組み合わせて摂っていきます。
動物性
【肉】
・鶏むね肉100gあたり19.5g
・豚ロース薄切り肉(しゃぶしゃぶ用)100gあたり19.3g
・牛もも薄切り肉100gあたり19.2g
【魚】
・しらす干し100gあたり24.5g
・カツオ(刺身)100gあたり25.0g
・生さば100gあたり20.6g
【卵・乳製品】
・牛乳200mlあたり6.8g
・卵M1個あたり 6.7g
植物性
【豆・大豆製品】
・ひよこ豆(乾燥)100gあたり20.0g
・厚揚げ100gあたり10.7g
・豆乳200mlあたり7.6g
たんぱく質はいつ摂ると効率がよいの?
運動の前後に摂って筋肉づくり
運動によって筋肉が分解→合成されていくので、運動する前とあと、ともにたんぱく質を摂るのが効率的。時間がないときはゆで卵だけでも。
一度に摂らず3食にわけて
たんぱく質量が少ないと運動をしても筋肉が合成されず、多いと排出するか脂肪に変わるため、1食20~40gの間におさめるのが理想的です。
この本の著者…橋本加名子さん
料理研究家、栄養士、フードコーディネーター、国際薬膳調理師。懐石料理教授の母の影響で幼い頃から「食」が身近にあり、短大では栄養学を履修。また、アメリカ留学中にアジア料理に興味をもち、タイ、バンコクへ渡り、商社勤務をしながら宮廷料理や家庭料理、タイ伝統菓子を学ぶ。近隣諸国を食べ歩いたのち実母より近茶流懐石料理を学び、レストランフードコーディネート、冷凍食品開発会社を経て独立。ジャンルにとらわれない家庭料理を広く発信、各地で料理教室の講師や飲食店チェーンのメニューコンサルティングおよび指導などを行なっている。「ホットクックお助けレシピ」シリーズ(河出書房新社)、「フライパンひとつで! 失敗しない」シリーズ(辰巳出版)など著書多数。
Website https://oishi-spoon.com/
Instagram @kanakohashimoto1
Blog https://ameblo.jp/hashimotokanako/
AUTHOR
ヨガジャーナルオンライン編集部
ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。
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