【マジックピルって知ってる?】プレ更年期&更年期世代必見!将来の自分を守る「簡単エクササイズ」

 【マジックピルって知ってる?】プレ更年期&更年期世代必見!将来の自分を守る「簡単エクササイズ」
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Masako Janeway
Masako Janeway
2022-11-23

年齢と共に減少する女性ホルモンの分泌量。ついつい増やすことに注目しがちですが、実は「備えること」が大切です。更年期がまだの人は「備える」、今まさに更年期の人は「乗り切る」ために役立つ簡単エクササイズをご紹介します。

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更年期に女性の身体の中で起こること

エストロゲンが減少する

女性の更年期の時期には個人差がありますが、閉経前5年間から閉経後5年間の合わせて約 10年間と言われています。更年期特有の不快な症状は女性ホルモンのエストロゲンが大きくゆらぎながら減少していくことが主な原因となります。さらに脳の視床下部という場所からの指令通りにエストロゲンが分泌されないことで視床下部にも起きます。視床下部には自律神経をコントロールする働きもあるのでホルモンバランスの乱れだけでなく、自律神経のバランスも乱れやすくなることが更年期特有の不調に大きく影響しています。

エストロゲン減少イメージ
イラストAC

エストロゲンが減少すると体に不調が起こる

女性ホルモンのエストロゲンは生殖器系以外にも多くの身体の働きを調整する作用をもっているため、減少することで身体にさまざまな変化を及ぼします。

エストロゲンが減少すると……

○脂肪の代謝(コレステロールや中性脂肪など)機能が低下して太りやすくなる。
○コラーゲンが減少して皮膚のたるみや色素沈着、関節や筋肉の動きが悪くなる。

○新しい骨を作る機能が低下して骨密度が低下する。

○血管の弾力性などが低下することで高血圧や心臓疾患などのリスクが高まる。

○脳の働きが活性化しにくくなり物忘れなどが多くなる。

他にも自律神経が乱れやすいことから起こるホットフラッシュや倦怠感などの症状も同時に経験する場合も多く、更年期になると心身の大きな変化に戸惑う人が多くいます。

エストロゲンの分泌量は一生に「ティースプーン一杯分」

女性が一生のうちに分泌するエストロゲンの量は約ティースプーン一杯分と言われるほどです。女性のエストロゲンの分泌量は30代後半から減少し始め、閉経前後には大きくゆらぎながらさらに減少し、その後も減少し続けていきます。

更年期世代になったらエストロゲンを増やすことに注目しがちですが、エストロゲンの減少に対しての対策に意識を向けることも大切です。

更年期以降の生活へ向けてのイメージイラスト
Photo AC

「適度な運動」で更年期に備える

エストロゲン減少対策として、一番先に取り組みたいのが運動です。実は運動には先ほどあげたエストロゲン減少でおこりうること5項目の全てに加えて、自律神経のバランスを整えることにも効果があるのです! これが「運動=マジックピル」と呼ばれている所以ですね。

適度な運動をすると……

○脂肪燃焼や脂肪代謝機能を活性化することができる。
○コラーゲンを作り出す線維芽細胞の働きを活発化する効果がある。

○骨の刺激となり骨形成が促進され骨密度が上がる。

○血流が増加することで血管の筋肉に弾力性が戻りさまざまな疾患のリスクが下がる。

○BDNF(脳由来神経栄養因子)というタンパク質の一種が分泌され脳の活性化に繋がる。

運動と言いましたがキツイことや難しいことをしなくても大丈夫! 運動が苦手な人や体力に自信がない人はまずは気軽にできる簡単なエクササイズから始めてみましょう。

更年期世代におすすめの壁を使った簡単エクササイズ3選

ウォールプッシュアップ

①両手を胸の高さで肩幅程度に開き壁につきます。手のひらはハの字をつくるように少し内側へ傾けます。

両手を胸の高さで肩幅程度にひらき壁に置きます。この時、両手でハの字をつくるように少し内側へ向けます。
Photo by Masako Janeway

②身体を一直線にキープしたまま息を吸い両ひじを曲げ、吐きながら元の位置に戻ります。最初は10回、慣れてきたら30回くらいを目標に少しずつ増やしていきましょう。

カラダを一直線するイメージで息を吸いながら両肘を曲げ、吐きながら①のポジションに戻ります。
Photo by Masako Janeway

ウォールシット

①壁に頭から骨盤までをしっかり壁につけて(腰付近は少し隙間があってもOK)、ひざを90度に曲げます。この時足は肩幅より広めに開き、膝とつま先はやや外側に向けます。呼吸を止めず姿勢を30秒キープします。慣れてきたら1分を目標に少しずつ時間をのばしてみましょう。

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Photo by Masako Janeway

ウォールツイストストレッチ

①体の右側に壁がくるようにして、右足を前、左足を後ろ、一本のライン上に立つようにします。上半身を右側へツイストし、両手を広げて壁につきます。そのまま深呼吸を5回行います。

右側に壁がくるようにして、右足を前、左足を後ろにして一本のライン上に立つようにします。そこから右側へ上半身をツイストして両手をひらいて壁につきます。このストレッチをしながら深呼吸を5回行います。
Photo by Masako Janeway

②壁が左側になるように体勢を変えて、足の前後を入れ替えます。左にツイストして深呼吸を5回行います。

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AUTHOR

Masako Janeway

Masako Janeway

ハワイ島在住のヨガ講師 / パーソナルトレーナー / 空手家。2017年に東京からハワイ島へ移住し、ハワイの文化を学びながら人と地球にやさしい暮らしを実践中。大自然溢れるハワイ島からオンラインを通じてヨガ、瞑想、ボディコンディショニングなどのセッションを世界中の方へ提供中。フィットネスとヨガ通算指導歴は30年以上。



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両手を胸の高さで肩幅程度にひらき壁に置きます。この時、両手でハの字をつくるように少し内側へ向けます。
カラダを一直線するイメージで息を吸いながら両肘を曲げ、吐きながら①のポジションに戻ります。
あ
右側に壁がくるようにして、右足を前、左足を後ろにして一本のライン上に立つようにします。そこから右側へ上半身をツイストして両手をひらいて壁につきます。このストレッチをしながら深呼吸を5回行います。